雑誌にみる一人勝ち現象
2006.03.07 20:19 written by ishihara カテゴリ:トレンドウォッチ
今日は雑誌にみる「一人勝ち」現象についてお話しようと思います。私の事務所は、今年から小学館のすぐ近くのビルに引越したんですが、その小学館の出している『CanCam(キャンキャン)』という女性誌が大ブレイク中です。
マガジンデータ2005(日本雑誌協会)によると、2004年9月から2005年8月の「CanCam」の平均発行部数は、なんと63万部!これは、前年度22%増の数字で、競合誌である集英社の「non・no(ノンノ)」51万部、講談社の「ViVi(ヴィヴィ)」47万部を抜いて堂々一位を獲得!!さらに、CanCamの平均発行部数は毎年10万部ずつ増えていて、今年の3月号では、72万部にまで達したそうです(@_@)
本の売れない時代に、すごい数字ですよね。
その人気の理由は、なんといっても専属モデルのカリスマ性でしょう。今年のお正月の資生堂の広告についてのブログにも書きましたが、エビちゃんこと蛯原友里さんの人気はとどまるところを知らず、雑誌の特集で彼女が着た服は、「エビちゃんの服が欲しい!」という指名買いで、1日で完売してしまう百貨店もあるのだとか。
同じくモデルの山田優さんもかなりの人気で、今や20代女性が目指すスタイルは「イイ女かわいい優系」や「お嬢さんかわいいエビちゃん系」など、「CanCam」がそのトレンドを作っていると言ってもいいかもしれません。『めちゃモテ』なんて言葉も、この雑誌から生まれた言葉です。
雑誌から生まれた言葉といえば、昨年の新語・流行語大賞に選ばれた『ちょいモテオヤジ』。男性誌ではやはり一人勝ち状態の『LEON(レオン)』 から生まれた言葉であることは、ご存知の方も多いでしょう。
今や読者は、雑誌の複数買いをしなくなっているようです。自分のスタイルや好みにあった雑誌をきちんと選ぶわけですね。いかにして独自のスタイルを作り上げるか、そしてそれが読者の心をどのくらい掴めるか・・・雑誌の一人勝ち現象から学べるものは、意外と多いようです(*^^)v