話題になる仕掛け
2006.05.10 15:06 written by ishihara カテゴリ:経営のヒント
今年度の『本屋大賞』を受賞した、リリー・フランキーさんの「東京タワー」が155万部を突破したようです。本の売れない時代に、驚くべき数字です(@_@) 内容がすばらしいのはもちろんですが、「本屋大賞」を取って話題にのぼったことで、またさらに売れましたよね。受賞発表後1週間で、なんと25万部を増刷したそうです。メディアにうまく取り上げてもらうには、『○○大賞』『△△大会』みたいな仕掛けがすごくいいんです(*^^)v
本屋大賞ができたのは三年前のこと。本の雑誌社の営業マンが書店を回るなか、売れない文学賞受賞作を前に「別の作品がよかったのに・・・」と嘆く書店の店員さんの姿を見るにつけ、評論家や作家が選び、書店はそれを売るだけという現実に大いなる疑問を感じて、「書店員が本当に売りたい本を選ぼう」と考えて作ったそうです。
第1回の受賞作は、小川洋子著の「博士の愛した数式」、そして第2回は恩田陸著の「夜のピクニック」ですが、どちらもベストセラーになりました。第3回の受賞作「東京タワー」がさらに売れたことで、この賞自体の認知もグッと広まりましたよね。
一方、奈良県大和郡山市で毎年開催されている『全国金魚すくい選手権大会』は、今年で12回目を迎えるそうです。こんな大会が12年も前から開催されていたなんて、みなさんご存知でしたか?私は、先日の新聞記事で初めてこの大会の存在を知りました。
そのニュースとは、第9回の大会で優勝した男性が、ルール違反をしたことが関係者が撮影していたビデオから発覚し、優勝取り消し処分を受け、その後その男性は全国金魚すくい競技連盟を相手に訴訟を起こしたものの、結局この請求は棄却され、「処分は妥当」との判断が下されたというものでした。
裁判を起こすほど、この大会に命を懸けているのでしょうか・・・(ーー;)それはともかくとして、この「本屋大賞」や「金魚すくい大会」がメディアの注目を集めたように、こんな仕掛け方はすごくいいですよね。いろんな応用がきくはずです。あなたの会社や業界でも、これをヒントにおもしろい仕掛けを考えてみてはいかがでしょうか?