ゲド戦記にみる勝者の理論
2006.08.29 15:27 written by ishihara カテゴリ:経営のヒント
早いもので、夏休みも終わりですね。明日から新学期のスタートですが、今日は今年の夏休み映画の中でも、ひときわ注目を集めていた、ジブリの新作「ゲド戦記」のお話をしようと思います(~o~)
この映画は、、「指輪物語」「ナルニア国物語」と並び世界3大ファンタジーのひとつとされるアーシュラ・K・ル=グウィンの小説「ゲド戦記(全6巻)」を原作とし、かの宮崎駿氏の長男である宮崎吾朗氏が独自解釈によるストーリーで脚本を書き、初監督作品として製作したものです。
今や飛ぶ鳥を落とす勢いのスタジオジブリの新作ですから、私もその出来栄えが気になり、実際に映画を観に行った何人かに尋ねてみたところ、あまりいい反応が返ってこなかったので、ちょっと心配していましたが(-_-;)・・・配給先の東宝によれば、8月20日までの観客動員数は421万7000人!!先々週末の興行成績も「スーパーマンリターンズ」に次ぐ2位と、なかなかの検討ぶりじゃないですか。
さらにびっくりするのが、その広告戦略の裏側で、この映画は、なんと電通と博報堂DYメディアパートナーズが共同で広告宣伝を展開しているのです!(^^)!
これまで両社はジブリ作品に交代で出資し、制作メンバーに参画することが慣例となっていました。前作「ハウルの動く城」には電通が出資していたので、今度のゲド戦記は、博報堂DYの順番だったわけですが、今回はジブリ側からの要請もあり、両社が協力して、広告宣伝を優位に進めていくことになったようです。
ちなみにこれは、国内広告の上位2社が『同一案件に取り組む初のケース』だそうで、電通と博報堂DYがタッグを組んじゃうんですから、もう怖いものなしって感じですよね。
アニメ映画の世界で、スタジオジブリが完全にトップの地位を確立したことがわかります。金額は明らかにされていませんが、2社はこの作品に同額を出資したとか。「ゲド戦記」は複数の出資者から資金を調達する「製作委員会方式」を採用しているので、その他にも、日本テレビ放送網、ウォルト・ディズニー、東宝、三菱商事の子会社でアニメ制作のディーライツなどのそうそうたるメンバーも参画しているようです。
映画を作るには、ものすごいお金が必要ですから、たとえ才能があっても、お金を集められなくて、映画が作れない方も大勢いるだろう中で、「ゲド戦記」の内情を知ると、そこには完璧な「勝者の理論」を見るようで圧倒されますよね。
トップになるということは、欲しいものが全て手に入るということなのです(*^^)v 「一位になる」ということがとっても大切だってわかりますよね。まずは、「地域で一番」になることを目指して、この秋からもますます頑張っていきましょう(@^^)/~~~