ブログ「石原明の経営のヒント」

商売の神髄は高く買って高く売ること

「商売の神髄は高く買って高く売ること」。テレビ東京の人気番組「開運!なんでも鑑定団」でもおなじみの古美術鑑定家 中島誠之助さんの言葉です。

仕入原価を少しでも安くしようと、日々頭を悩ませている社長さんが聞いたら、一瞬「??」となってしまう言葉ですよね。

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中島氏は1歳の時に両親を亡くし、恵まれない幼少時代を過ごされたそうで、その分、自ら稼ぐすべを自然と会得したんだそうです。高校時代も、屋台でたい焼きを3匹20円で仕入れ、そのたい焼きを友達に1匹10円で売り、お小遣い稼ぎをしていたのだとか。

体育の授業のある日はみんなお腹がすくので、楽に90匹売れることもあって、高校生ながら、懐にはいつも2~3千円を持っていたそうですよ!(^^)!

そんな生活が彼の商売のセンスに磨きをかけたのか、古美術品を扱うようになってから信条としていたのが、「高く買って高く売る」ってことなんだそうです。同業者が50万円と評価した品を彼が100万円で競り落とすなんてことも頻繁にあったみたいです。

その品が名品であれば、たとえ200万でも買い手は付きますから、そんなやり方でも十分やっていけるわけで、そのうち「中島は高く引き取ってくれる」と次第に評判になり、えりすぐりの品ばかりが持ち込まれるようになったんだそうです(*^^)v

「評判が名品を呼ぶ」ってことですよね。骨董品というマーケット全体を見た時に、「売りより仕入れの商売」だということを彼はよくわかっていて、「高く買って高く売った」方が勝てると思ったのでしょう。もちろん高いものを仕入れるためには、自分が目利きであるということが大前提ではありますが。

ビジネスを自分のサイズで見るのか、マーケット全体を見るのかによって流れを変えられるんです。マーケット全体を見渡したビジネスモデルを考えた場合、より高いものを流通させることは、業界全体の活性化にもつながりますよね。

この中島氏は古美術商でありながら、古美術というマーケット全体を広げようと考えて、いろいろ活動をされている方で、テレビ出演もその一環なんですね。古伊万里なんかも、彼がブランド化したみたいです。

このように、全体を見渡し、マーケットの性質に合わせたビジネスを展開するというセンスは、とっても大切だと思います。みなさんもぜひ参考にしてみてくださーい(@^^)/~~~

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