ブログ「石原明の経営のヒント」

いよいよ音楽配信にも定額制の波♪

音楽配信サービス「ナップスター」が10月3日にサービスを開始しました。国内では定額プランを採用した初の音楽配信サービスとなるわけで、音楽ファンからの期待もかなり高まっているようです(^^♪

このナップスターは、米Napsterとタワーレコードが共同設立した「ナップスタージャパン」による音楽配信サービス。ポータブルプレーヤーへの転送も含め、定額で利用できる料金体系が大きな特徴で、その楽曲数は150万曲を超え、今なら「1週間無料体験」という魅力的なキャンペーンも展開中です!(^^)!

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Napster社はアメリカで、早くから音楽ダウンロードサービスを行ってきた、いわば音楽配信サービスの先駆者的な会社です。そのやり方が、既存の音楽業界の利益を損なうということで、アメリカの音楽業界から訴訟を受けてきた経緯もありますが、タワーレコードが今回タッグを組んだ相手がこのNapsterだというのもおもしろいですよね。

音楽配信を始めるに当たっては、自社で立ち上げるか、どこかの企業と提携するかという選択肢があったわけでが、タワーレコードは豊富なビジネス経験を持ち、すぐれたサービスを展開している企業と提携するという道を選択し、この「ナップスタージャパン」が誕生したわけです。

CDを売っているタワーレコードからすれば、「音楽配信サービス」は一見ライバルにみえますが、その両社が手を結ぶというのは、音楽業界は今後間違いなくこっちの方向に進むというのを見越してのことでしょう。

音楽配信というのは技術革新により可能になったサービスです。この最先端の技術を持って、新しい流通インフラの上で、ユーザーが求めているでサービスを展開することは、タワーレコードにとってもある種の使命感を持った決断なのかもしれませんね。

さらにおもしろいのが、今までは、1曲いくらで配信するのが当たり前だった業界に、サブスクリプションと呼ばれる「定額制」を取り入れたところ。定額制と言えば、DVDレンタルではツタヤのツタヤディスカスなどが有名ですが、この定額制は、顧客の囲い込みという意味では、すごい力を発揮するしくみですよね。それがいよいよ音楽配信でも始まったってことで、私も注目しているわけです(*^^)v

この定額配信は、マイクロソフトが年内に発売する携帯音楽プレーヤー『Zune(ズーン)』の配信サイト「ズーン・マーケット・プレース」でも採用される予定で、もしかしたら、今後主流のスタイルになっていくかもしれませんね。

ナップスターの料金プランは3種類。購入した楽曲をPCでのみ再生できる月額1,280円の定額プラン「Napster Basic」、PC再生に加えて対応ポータブルプレーヤーへも転送できる月額1,980円の定額プラン「Napster To Go」、そして1曲ごと料金を支払う「Napster a la carte(アラカルト)」というラインナップです。

定額で音楽配信が受けられるようになると、今まで聴いてみたくても手がでなかったジャンルの音楽を聴くようにもなるでしょうから、ユーザーの層が厚くなり、さらに、たくさんの音楽を聴くことで耳も肥え、結果マーケットのグレードが上がるんじゃないかとも思います。

ナップスターの楽曲自体はまだまだ邦楽が少なく、当然日本でも音楽業界との摩擦もあるでしょうが、既存のレコード店と音楽配信サービスが互いに知恵を出し合えば、音楽業界自体がさらに進化することでしょう。業界とユーザー共に成長するって感じでしょうか。そういった意味で、ナップスターの今後を温かく見守りたいと思っていまーす(@^^)/~~~

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