メキシコでカップ麺人気!?
2006.10.19 10:48 written by ishihara カテゴリ:経営のヒント
先日おもしろい記事を読みました。メキシコで日本のカップ麺の人気が沸騰中なんですって。中でも「マルちゃん」のカップ麺が一番人気で、市場の8割を独占し、カップ麺の代名詞にもなっているそうですよ!(^^)!
メキシコといえば、「タコス」の本場ですが、今や駅や学校、コンビニなど街の隅々でカップ麺をすする人の姿がかなり目立つようになっていて、新聞や雑誌で特集が組まれることもめずらしくないそうです。
その値段といえば、お店でお湯を注いで食べた場合、1杯が約8ペソ(約84円)ほど。庶民が街角の安い屋台で食べるタコスの3つ分に相当する金額だとか。スーパーなどで買うと、1個約4ペソ(約42円)だそうです。
そもそもメキシコでカップ麺が流行ったのは、米国に出稼ぎに行った人が、親類や友人へのお土産として配ったことがきっかけだったといいます。やはりどこの国でも、人々の中には、文化の高い国から入ってきたものに素直に憧れる気持ちがあるのですね。
話は変わりますが、その昔、日本人にカップ麺が受け入れられたのは、ある事件がきっかけだったんです。みなさん、ご存知でしょうか?カップ麺が発売された当初は、消費者から「非常食」のような認知をされていて、主に乾物屋さんなどで売られていたんですね。
ですから、当然大ヒットを飛ばす兆しも現れなかったんです。ところが、その頃の日本に大事件が起こりました。あの「浅間山荘事件」です。1972年に始まった事件なんですが、もしかしたらブログの読者さんの中には、「まだ生まれていませ~ん」なんて方もいらっしゃるかもしれませんね(ーー;)
この事件は、テレビでの中継時間もものすごく長かったんですが、そんな中で、現場に詰めている警察官が、おいしそうにカップ麺をすする姿が何度も映し出されたんです。寒空の中、湯気を立てる熱々のカップ麺はとってもインパクトがあったのでしょう。その後、あっと言う間に、カップ麺は日本人が「普通に食べるもの」になったというわけです(*^^)v
そんな話を事務所でしていたら、映画好きの社員が、「そういえば、ルパン三世の映画でも、銭型警部や石川五ェ門が、おいしそうにカップ麺を食べるシーンがかならずありましたよね」などと、プチうんちくを披露(^^♪
思わぬところでも、日本のカップ麺文化はしっかりと受け継がれているようですが(笑)、ちなみにあの『カップヌードル』が、戦後一番のヒット商品だって知ってました?ご存知のとおり、日清食品が作った商品ですが、カップヌードルの登場で、日本人の食文化がガラッと変わってしまったんです。
ただ単においしいから売れたということではなく、3分で食べられるとか、夜中にちょっと腹ごしらえとか、立ったままでも食べられ、外で食べてもおいしいなどなど・・・日本の食文化に、これまでなかったスタイルを定着させるという意味で、カップヌードルが日本人の「ライフスタイル」そのものを変えてしまったわけです(*^^)v
商品開発も、ただ「売れる」ことだけを目指さずに、ライフスタイルを変えるとか、文化を変えるみたいな発想で、思いっきりハードルを高くして取り組むと、長~く愛される商品が生まれるかもしれませんね(@^^)/~~~