ブログ「石原明の経営のヒント」

狙い的中!ターゲットシール

面白い商品がヒットを飛ばしているようです。その名も「ターゲットシール」。何をターゲットにしているのかと思えば・・・なんと、男性用トイレの小便器に貼りつけるシールなんだそうです(*^_^*)

「的があると狙いたくなる」のが、男性心理というものなのでしょうか。直径3センチのこのシールを貼るだけで、みんながトイレをきれいに使うようになり、清掃作業がグーンと楽になるんだそうです。ビルや店舗など、共同で使うトイレに貼ると、効果テキメンとか。

target.jpg

このシールは、大阪市内のたかアートという会社が商品化したものですが、そもそもは関西空港のアイディアによるものらしいです。関空の施設清掃員が、韓国旅行をした際に、便器にてんとう虫型のシールがあるのを発見し、「これはいい!」と、帰国後早速印刷会社に発注し、空港内の便器に貼り付けたんだそうです。

その結果、関空は「世界で最もトイレがきれいな空港」という評価を、英国ロンドンの調査会社から得るようにもなったんですって(*^^)v

そのニュースをたまたま見ていた、たかアートのシール販売担当者が、いちはやく一般向けに商品化したというわけです。独自の工夫をした点は、温度で色が変わる特殊インクを使い、うまく命中すると赤くなるしかけをしたり、貼る位置についても、何度も実験を繰り返し、飛び散らない角度を検証、「排水溝の上15センチ」というベストスポットを発見したんですって。

デザインもいろいろ取り揃え、1セット(10枚組)3,800円で販売を開始。一番人気はダーツの的のデザイン。てんとう虫は学校や病院で、777はパチンコ店でよく売れているそうです。

一方、関空にシールを納品した“ご本家”の印刷会社岸和田双社陽にも問い合わせが相次ぎし、小口の注文に対応するために、2000枚を一括生産し、1シート315円で小売するビジネスも始めたそうです。

ちょっとしたアイディアで、「トイレの的になるシール」というまったく新しい商品カテゴリーが生まれたわけで、そのチャンスの芽を逃さず、下請け業者がオリジナル商品を作り、独自のビジネスを始めたという点で、大いに参考になる事例だと思います(*^^)v

現に、国内最大手の鉄道会社から「新型特急に採用できないか」とサンプル依頼があったそうですから、今後、ビッグビジネスに発展する可能性も大いに感じます。海外代理店なんか作ったら、世界に通用するビジネスになるんじゃないでしょうか。

こんな風に、ビジネスチャンスは、結構身近なところに眠っているものなんです。これからの経営者は特に、『世の中を見る』センスを磨かないといけませんね(@^^)/~~~

経営コンサルタント石原明 公式サイト 石原明.com
経営次進塾
キクタス