ブログ「石原明の経営のヒント」

ポイントサービスの歴史

今やちょっとしたお店で買い物をすると「当店のポイントカードはお持ちですか?」なんて聞かれ、気軽に作っていると、いつのまにかお財布がいっぱいになってしまうような世の中ですが、現在のポイント制の原型は、19世紀半ばにアメリカで登場したものなんだそうです。

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そもそもは、米国のある小売業者が、仕入れの手違いで大量に抱え込んだ洗濯石鹸の在庫をさばくための苦肉のアイディアだったそうですよ。洗濯石鹸の包装紙にスタンプ券を貼り付け、これを集めると絵画と交換できるサービスをはじめたところ、これが人気を呼んで在庫は一気に解消したのだとか。いつの時代も苦境を切り抜けるのは「アイディア」しだいといったところでしょうか!(^^)!

この成功を見て、百貨店やメーカーが販売促進の手段として続々と採用し始めます。そして、19世紀後半にはスタンプ券を切手型にし、集めて台紙に貼り付け、台紙がいっぱいになると商品などに交換できるというシステムへと進化していきました。

普段何気なく使っているものの「歴史や誕生の背景を知る」って、結構楽しいですよね(*^^)v

日本では、1910(明治43)年に福岡の呉服店がスタンプ制度を始め、1932(昭和7)年には江崎グリコがお菓子に引換券を添付し、集めると模型や紙芝居などの賞品がもらえるキャンペーンを始めてかなり人気を集めたみたいです。

欧米のように広くスタンプ制度が普及したのは戦後50年代になってからで、まずは各地の商店街で発行されはじめ、その後、全国を網羅するスタンプ発行会社も登場しました。

1962(昭和37)年にはブルーチップスタンプ(現ブルーチップ)が東急グループの五島昇氏の支援を得て設立され、続いてその翌年には、松下幸之助氏の支援を得て、グリーンスタンプが発足。
互いにしのぎを削って加盟店獲得を競ったそうです。

ブルーチップの初代カタログには、ハワイ往復航空券や乗用車まで登場!消費者に夢を与える目的で、このような高額商品を載せたのだとか。こんな話を聞くと、「へぇ~」って思って、つい誰かに話たくなったりしませんか?

最近うちの会社でも、ホームページ制作や運用のコンサルティングをする機会が増えてきて、ホームページにどんな情報を載せたらいいのか、よく相談を受けるんですが、自分たちにとっては当たり前の情報でも、はじめてのお客さんが読むと「へぇ~」っと感心するような話って、どこの会社にも結構あると思うんです。そういった視点で、このブログも参考にしてもらえると嬉しいです。

ちなみに、福島県矢祭町では、今年の夏から、地元の商店が発行するスタンプ券を町税や公共料金に充てられる制度を導入したそうです(@_@;)

ポイント制もこんなふうに進化を続け、次のステージに進もうとしているようですね(@^^)/~~~

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