「まんが」の持つダイナミックな可能性
2007.01.09 09:34 written by ishihara カテゴリ:経営のヒント
前回に続いて「まんが」の話をしたいと思いますが、今、まんが界は恐ろしいほどのスピードで変化しているのをご存知でしょうか?おそらくみなさんの中では、まんが家はひとり部屋にこもりきりで才能をすり減らしながら描き続けるもの・・・みたいなイメージだと思いますが、現実は全然違って、今どきのまんがは、ほとんど「プロジェクト型」で作られているんです。
プロデューサーがいて、ストーリーを考える人がいて、もちろん実際に絵を描くチームがいて、どうやって売ろうかとマーケティングを考える人間もいる・・・こんな風に全て「分業」になっていて、才能溢れる集団がクオリティの高いまんがを世に出し続けているというわけです(*^^)v こうした流れは、たぶん少年ジャンプが作ったんじゃないかと思います。
まず週刊のジャンプに載り、それが単行本になり、それがアニメにもなるし、映画にもなる(ちなみに「ワンピース」の映画の最新作が今年3月に公開されるみたいです!)、さらにゲームになったり、もちろんそのキャラクターグッズも山ほど売れるとなれば、これはもう相当ダイナミックなビジネスモデルです!(^^)!
さらに、日本のまんがはとても質が高いので、海外でもものすごく人気があるみたいで、「ワンピースの単行本が“コペンハーゲン”の駅前で山積みになってた」って顧問先の社長も言ってましたし、「ドラゴンボール」がアメリカで大ヒットを飛ばし、あまりにもお金持ちになってしまった鳥山明さんは、まんがを描かなくなっちゃいましたよね。
ドラゴンボールがアメリカ人に受けたのは、キャラクターの「スーパーサイヤ人」が金髪だったからだなんて話もありますが、それはともかく、今ヒットしているまんがのほとんどは、はじめから「海外戦略」を頭に入れてストーリーを作ってるみたいです。言葉を変えるだけで「世界中がマーケット」になるわけですから、まんがは本当にとてつもない可能性を持った世界だと思います。
30年前は「頭のいいヤツは将棋指しになれ!」と言われていたようですが、今なら間違いなく「頭のいいヤツはまんが家になれ!!」って感じですよね。儲かる業界には、どんどん優秀な人間が集まってきますから、経営者としては「まんがに投資する」なんて展開も視野に入れておく必要があるかもしれません。
ちなみに、聖書より年間の発行部数が多いといわれた「スラムダンク」は、『スラムダンク奨学金』を作って、プロバスケットボーラーを目指す若者たちを支援しているみたいです。まんがは当たると本当にすごいんですね!(^^)!
年明け早々「まんが」について熱く語ってしまいましたが、これからの経営者はますます「情報が命」になってくると思うんです。ちょっと油断してると、本当に儲かっている人を見落してしまいますし、情報化社会が進めば進むほど、アイディアが形になりやすい世の中になってきますから、今年はより一層アンテナを高くして、街中をウォッチングしたり、人に会ったりしながら、さまざまな情報をチェックする習慣をつけてください(@^^)/~~~
そうそう、新年号のジャンプでは、目玉企画として、ワンピースの尾田栄一郎さんとドラゴンボールの鳥山明さんが合作でまんがを描いているみたいですよ。題名は『CROSS EPOCH(クロスエポック)』、こんな風に才能と才能がクロスオーバーして、まんが界はさらなる飛躍を遂げそうです。