宇宙エレベーター
2007.01.14 18:10 written by ishihara カテゴリ:おすすめ本の紹介
年末年始の休み中に読んだ本の1冊なんですが、久しぶりに「本当に頭のいい人の本を読んでスカッとした!!」というのが、率直な感想です。天才の頭の中って、こうなってるのかぁ~と、ちょっとワクワクしながら読みましたが、読み進むうちに『モノゴトは枠の中から考えると答えは出ない』ものなんだと、改めて確信したんです(*^^)v
この本は、ビジネス書ではありませんが、そういった意味で経営や生き方に生かせるヒントがたくさん入っていたので(この本をそんな風に読んでいるのは、私だけかもしれませんが・・・)、「新年に読むにはふさわしい本」ということで、みなさんに紹介しようと思います。
この本の著者は、アニリール・セルカンさんといいますが、トルコ人初の宇宙飛行士候補にもなっている若き天才です。1973年生まれの彼は、現在日本に在住し、ATA宇宙エレベーターの考案者としてNASAをはじめ各国の宇宙開発にも参加しています。
彼は、小さいころから地域の科学コンテストで優勝したり、「タイムマシン」を作りたいと大まじめに思っていた子どもだったみたいですが、しだいに世間からも高く評価され、ケンブリッジ大学物理学賞、アメリカ名誉勲章など、数々の栄誉に輝く科学者であるとともに、人の可能性に対して大きな愛情を持ったすばらしい人格者なんです。
そんな彼の書いた本ですから、読むと「モノゴトの見方がスッキリとわかる」のも当然かもしれません。例えば「今起きていること」を考える時に、自分の立ち位置は2つあって、ひとつは「今ある枠の中から考える」という方法、そしてもうひとつは「枠の外から客観的に考える」という方法です。
枠とは、常識や業界の慣習みたいなことですが、その中で考えているだけでは、まったく新しい発想は生まれにくいものです。このアニリール・セルカンさんは、かのアインシュタインの理論さえも「間違ってるかも」と、疑うことから全てを考え始めるような人物で、だからこそ、誰も思いつかなかった「ATA宇宙エレベーター」という構想にたどり着いたんだと思います。
宇宙開発で何が一番大変でお金がかかるかというと、「大気圏を出る」ところなんですね。うっかり出ると地球の自転に負けちゃうわけですから(ーー;) そこで彼が、大気圏と外の世界をつなぐ宇宙エレベーターを作るための方法を、独自の発想力で構築し、発表したところ、NASAからお呼びがかかったみたいです!(^^)!
『今起きていることを、先入観や常識にとらわれず、純粋に見る』。一度立ち止まってモノゴトを客観的に見て、自分の頭の中でまっさらな状態からよく考える・・・この本は、自分の中にある純粋な部分を刺激してくれるので、経営者を初心に戻し、頭の中をスッキリさせてくれると思います。ぜひ参考にしてください(@^^)/~~~