ブログ「石原明の経営のヒント」

amazonでいよいよポイント制導入

2月1日からamazonがいよいよ「ポイント制」をスタートさせました。さまざまな企業のポイントのしくみについては、かねてから私も注目していて、少し前にも「ポイントサービスの歴史」についてこのブログにも書きましたが、そのポイント市場にamazonが本格的に参入したことで、ポイント界の勢力図が大きく変わるような予感がします。

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日本のポイント界を牽引してきたのは、みなさんご存知の「航空会社のマイレージサービス」で、それをより進化させたのが、TSUTAYAの『ティーポイント』なんですが、この「Tカード」は、ポイントが使える先をどんどん増やしているので、まるで普通のお金のような感覚で使えちゃうんです。

つまり、提携先が「企業連合軍」となって顧客の囲い込しているわけなんですが、情報化社会が進み、世の中がどんどん便利になると、実は『最初に顧客を囲い込んだところしか勝てなくなる』ということにみなさんお気づきでしょうか?

競合他社に勝つには、ふた通りの道があります。ひとつは「あきらかに便利なサービスを提供する」という道、徹底的に顧客のユーザビリティを高めるという方法です。そしてもうひとつが「最初に顧客を囲い込む」という道です。

人は、あるサービスに慣れてしまうと、それがスタンダードになってしまうものなんです。つまり、よっぽどの不満やきっかけがない限り、わざわざ変えようとはしないわけです。

特にネット界では、顧客の囲い込みができた企業とできなかった企業の勝負は、「100対0」みたいな感じでになってくると思いますから、そのことがわかっている企業は、今、本気で顧客囲い込みをしているんです(*^^)v

amazonの場合、ポイントに関しては完全な「あと出し」ですが、今後限りなく取り扱い品目が増えた場合、他社をぐんぐん追い抜いて「ひとり勝ち」する可能性も十分あると思います。簡単に言えば「換金性を高めて、高額商品を売る」ということです。

お店ごとのポイントだと、次に買い物するときに割引が受けられるわけですから、使用頻度の少ないお店でポイントが貯まっても、かえって困ってしまいます。そう考えると、どうせならamazonのように、販売品目が多いショップでポイントを貯めたくなるというものです。

そこで、amazonで車を売ったらどうなると思います?アマゾンポイントを貯めている人なら、他のディーラーでさんざん試乗して、amazonで買うようになると思いませんか。実際amazonが車を売るようになるかどうかはわかりませんが、19世紀半ばにアメリカのとある小売業者が考えたサービスが、日本でここまで進化したなんて、本当におもしろいなぁと思います(~o~)

ポイントは、「第二の通貨」としてどんどん流通するようになると思います。このポイントサービスがどこまで進化するのかを含め、「アマゾンポイント」の今後の展開に注目してみましょう(@^^)/~~~

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