ブログ「石原明の経営のヒント」

不都合な真実

米国元副大統領アル・ゴア氏の発表した「不都合な真実」映画書籍が大きな話題を呼んでいます。

2000年の米大統領選におけるブッシュ現大統領との熾烈な選挙戦は記憶に新しいと思いますが、その後、政治の表舞台から姿を消していたアル・ゴア氏が、ここへきて世界中の注目をI集めているのです。

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彼は大統領選敗北後、地球温暖化問題を世界に伝えるという道を見出し、世界各国でスライドを使った講演を行ってきました。彼が訴えていることはまさに「正論」で、それが、石油や自動車などの利権に支えられた政治家にとっては“不都合な真実”ばかり・・・というわけなんですが、彼の主張は誰が見ても正しいことなので、この理論で責められたら、いかなる国といえども賛成するしかありません。

アル・ゴア氏は米国大統領にはなれませんでしたが、今となってはそれがよかったとも言えるほどの活躍ぶりで、こうなると「地球大統領」みたいな存在になる日も近いような気がします。

これまで、先進国の資本主義が世界を動かしてきたわけですが、言ってみれば資本主義とは「自分の国の利益を守る」という考え方です。そういう意味で、彼の考えは資本主義とは違って、地球全体の利益を守ろうという思想なのです。

私はよく企業経営においても、「部分最適」と「全体最適」という話をするのですが、これからの企業活動は、「自社にとってよいこと」が「社会にとってもよいこと」であるという方向へ向かっていくべきだと思っています。

政治の世界では決して成し得なかった、この部分最適と全体最適の一致を、ゴア氏は地球規模でやろうとしているわけですから、誰も文句のつけようがない、みたいな感じになっているわけです。

しかも、情報化社会になったことで、誰かが「いいと思ったもの」が世の中に広く伝わるスピードが加速していますから、これだけ影響力のある人が正しい活動をすると、世界的な一大ムーブメントが巻き起こるんだ、といういい事例を見せてもらった感じがします(*^^)v

歴史はいつの時代も、「正しいことをより大きく考える人」に軍配を上げるようですね(@^^)/~~~

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