ブログ「石原明の経営のヒント」

ホンダのF1マシン「地球」デザインでお目見え

先日、ホンダレーシングF1チームが、青を基調に「地球」をイメージした07年レース用マシンのデザインを発表したのをご存じでしょうか?今年初参戦となる3月18日のオーストラリア・グランプリでお披露目されるそうですが、そのデザインのあまりのインパクトに、しばし目を釘付けにされました。

s-honda.jpg

これまでのF1マシンは、たばこ会社などのスポンサー企業のロゴを大々的にデザインしたものが多かったのですが、今年からF1でたばこを宣伝することが禁じられるようで、そんな影響もあって全面的なデザイン変更になったのかもしれません。

しかし、これは決して消極的な選択ではなく、環境保護を訴えようというホンダの企業理念を反映した積極的なデザイン変更である点は見逃せません。

先日のブログにも「不都合な真実」の話を書きましたが、今、世界的に地球環境改善に貢献しようという志向が高まっている中、F1を統括する国際自動車連盟(FIA)でも、「F1も社会に役立つ技術開発を」との長期的な方針を打ち立てているそうです。

本当に地球環境を考えたら、人間が機械に頼った生活をやめ、原始的な暮らしをすればいいのかもしれませんが、実際問題としてそんなことは不可能なわけで、であれば機械をできるだけ効率的に使って、地球環境と技術開発を融合していくことが必要なのです。

このホンダF1マシンの地球をイメージしたデザインは、「社会に役立つ技術開発=地球にやさしい」という理念を形にしたものなのです(*^^)v

ホンダには、こうした理念を大切にする企業風土が育っていて、以前シビックを開発するときにも、「きれいな空を子供達に残したい」というメッセージを世界に発信したんです。

実は当時、欧米は日本車を国内市場から締め出したいと思っていたのですが、こうしたメッセージを掲げ、そのとおり高い技術力を駆使して作ったシビックという車を、市場から締め出しきれなくなったという経緯があります。

今回のF1マシンのデザインは、それをさらに強烈に表現したようなもので、F1の広告宣伝効果を考えれば、メーカーが自社の姿勢をアピールする場としては、相当な影響力を持つことでしょう!(^^)!

しかし、ここまで潔く企業ロゴを排除して、本当にスポンサーが集まるのか若干不安もありますが・・・(ーー;) ただ、ブリジストンのロゴマークだけは、デザインの中に密かに入っているみたいですから、よーく目を凝らして探してみてください(笑)。

ホンダ側は「共感するスポンサーが集まってくれるはず」と意気込んでいるようです。果たしてその狙いとおりになるか、しばし注目してみようと思います(@^^)/~~

経営コンサルタント石原明 公式サイト 石原明.com
経営次進塾
キクタス