個性を捨てろ!型にはまれ!
2007.03.08 07:21 written by ishihara カテゴリ:おすすめ本の紹介
今回紹介するのは、人気まん画『ドラゴン桜』(モーニング・講談社)の三田紀房氏が書いたビジネス書です。
『ドラゴン桜』」がベストセラーになったことで、講演会などで教育関係者と意見交換をする機会も増えたそうですが、そうするうちに彼の中では「個性なんかいらない」「型にはまってこそ、成功できる」という2つの考えが確信に変わっていったのだそうです。そのことを彼自身の言葉でわかりやすく書いたのがこの本なんですが、私的にはとても好感の持てる内容でした(*^^)v
今世の中では、「個性重視」とか「オンリーワンになれ」とか盛んに言われていますが、基本も身についていないうちから「個性」もあったもんじゃない、と彼は言い切ります。
つまり、「本当の個性を身に付けたければ、まず一旦は自分の考えを捨て、先人やその道のプロと呼ばれている人たちの考えや手法に従って徹底的に努力した方が早い!」ということですが、私も昔、「この人は講演が上手いなぁ」という人のビデオを何度も見て、一生懸命話し方の勉強をしたことを懐かしく思い出してしまいました(*^_^*)
真似をしているときは、その人のコピーみたいで変だったんですが、ある時気が付くと自分のスタイルが出来上がっていて、自然に上手く話せるようになっていたんです。
そのことを通して、「守・破・離」みたいな体験をしたわけなんですが、こうした体験は若いうちにぜひしておいた方がいいと思うので、この本も若い人にどんどん読んで欲しいと思っています。
若者が自由や個性をはきちがえてしまい、「人と同じじゃダメだ」とか「サラリーマンはつまらない」みたいな風潮が生まれたことで、日本にフリーターやニートが増えてしまいましたし、子どもたちにゆとりと自由を与え、それぞれの個性を伸そうと始まった「ゆとり教育」は、学力低下を招いて問題になっています。
そんな社会に、日本古来の「型」の美学をもってモノ申したこの本は、4月に入社してくる新人たちの研修に使ってもいいくらいだと思っています。ピンと来た方はぜひ読んでみてください(@^^)/~~~