紳士服のコナカ“ブログ”で労組立ち上げ!?
2007.03.28 08:48 written by ishihara カテゴリ:経営のヒント
今年は団塊の世代が大量退職を迎えることもあり、この春はどこの企業も人事面で多少のあわただしさをかかえていると思いますが、そんな中、紳士服のコナカの社員がブログで団結し、労働組合を立ち上げたのをご存じでしょうか?
全国の店舗に散らばる社員たちが、ブログに労働条件の不満などを書き込むうちに「団結」してしまったわけなんですが、情報化社会の余波がこんなところにまで及んでいるのか……とちょっと驚きを隠せませんでした(@_@;)
このブログには、社員のみならず、その家族なども書き込みを始めたようで、今後会社側にサービス残業や休日出勤の是正など、労働環境の改善を求めていくそうです。
この動きの発端は、約1年ほど前、NPO法人「労働相談センター」に、コナカでの長時間労働を訴える匿名の手紙が相次いだことのようですが、同センターでは、ブログで具体的な事例を寄せるよう、従業員とその家族たちに呼びかけたんだそうです。
その結果、「体がもちません。退職しかないでしょうか」といった悲鳴にも近い書き込みが相次ぎ、やがて全国にいる同じ気持ちの仲間が団結していったというわけです。
組合は「全国一般東京東部労組コナカ支部」で、茨城県内の店舗に勤める25歳の副主任が「委員長」に就任。書記長は他店の同僚が引き受けたようです。組合なんていうと、退職間近の年配社員が中心になって活動し、若手社員は一向に無関心…なんてイメージですが、すっかり時代は変わったんですね。
ネットの普及で、今後組合活動もすごい勢いで変わってくると思います。2チャンネルの会社批判などと違って、組合のサイトでの書き込みは信憑性が何倍も高いですから、労働条件などで不正などを行なっている企業は、とても大変な事になるでしょう。
インターネットは隠し立てのできないメディアですから、マスコミの追求もすごいと思います。これからの世の中は「情報開示」がポイントになってきますし、コナカの労組結成の事例は、企業防衛に関して新たな1ページが開かれた感じがします(*^^)v
つまり経営体質の古い会社は、はっきりいって危ない!ということです。商品の品質にしても、社員に対する待遇にしても、まじめに経営しない会社は、もうやっていけない時代です。消費者は簡単にだませるとか、社員は使用人、こき使っても文句を言わないなんて思っている、古い考え方の経営者はもはや退場ってかんじでしょうか…。
この「労組結成」の話を聞いて、ドキリとした経営者は、早急に自社の経営体質を見直してください。4月に新入社員が入ってきても、受け入れ態勢が出来ていない会社では、決して人は育ちません。
今後こうした動きは、他の企業にも急速に広まっていくと思います。企業の脅威は、外だけでなく「内」にもあることを肝に銘じ、ぜひ質の高い経営をしてください@^^)/~~~