“命名権”のすそ野広がる
2007.03.29 16:30 written by ishihara カテゴリ:経営のヒント
最近「命名権(ネーミングライツ)」という言葉をよく耳にするようになりました。以前、経営者会報ブログにも書いたんですが、東京スタジアムが「味の素スタジアム」になったり、渋谷公会堂が「渋谷C.C.Lemonホール」になったり・・・要するに命名権とは、競技場や文化施設に名前を付ける権利のことです。
自社の名前や商品名が公の施設に付くってことは、駅の表示板や地図にも載るってことですがら、かなり大きな宣伝効果があるでしょう。しかし、巨額の資金が必要なので、大企業でない限り、命名権を自分ごととして視野に入れていないと思いますが、実は最近、命名権のすそ野が広がりを見せているんです。
岐阜県の笠松競技場では、昨年から「企業等協賛レース」として、個人が名前を付けられるレースを実施しているんです。個人なら1万円以上、企業なら5万円以上で、レース名を自由に付けることができます。
たとえば、結婚記念や孫が生まれた記念に、はたまた退職記念や、明日から三十路記念などなど、個人的な記念として命名権を買うケースが多いそうです。
一方、東京都が始めたのは「思い出ベンチ」事業。ベンチの名札に相当する金属のプレート部分に、名前のほかメッセージなども刻むことができます。「還暦おめでとう」とか、「結婚30周年の記念ベンチ」とか・・・これまでに533基のベンチを、都立公園や霊園に設置したそうですよ。
こうした命名権販売は海外の方が先進的で、ドイツではなんと、低気圧の名前を販売しているんだそうです。これは、ベルリン自由大学が資金集めとして実施しているものですが、一昨年、日本人で初めてその権利を購入し、「TAKASHI」と名付けた気象予報士がいるそうです。
また、ハンガリー北部にあるイバド村は、村内8つの通りの名前を募集していて、1メートルあたり10万フォリント(約6万1,000円)で付けられるその名前は、今後300年間変更されないそうですから、結構いいかもしれませんね(~o~)
世の中の情報化が進めば進むほど、「広告」こそが大きな収益を生むようになってきて、広告媒体は限りなく広がっているんです。お菓子のパッケージやスーパーで売る玉子ひとつひとつに広告のシールを貼る会社まで現れています。
経営者としては、この命名権を使って、あなたの会社の社名や商品名を世の中に広く知ってもらおうという発想ももちろん大事ですが、それ以上に、あなたの会社の商品を「広告媒体」にしたら、どんどんお金が降ってくるかも・・・なんて考えてみると面白いかもしれませんね(@^^)/~~~