ブログ「石原明の経営のヒント」

久々のおもしろ商品

これ、いったい何だと思います?

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正解は「指相撲リング」。リングの下で相手と手をつなぎ、正々堂々と親指同士で戦うんです。おもしろいものを考えましたよねぇ。

日本の商品と思いきや、これはアメリカで開発されたものなんだそうです。アメリカでは「Thumb Wrestling(親指のレスリング)」と呼ばれ、なんとTWC(Thumb Wrestling Championship)まで組織され、2005年3月には、マイアミで第1回の公式大会まで開催されたといいますから、思わず笑ってしまいました。

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さらに面白いのが、この大会を主催したのは「ヴァージン・モバイル」という携帯電話会社なんです。「メールの打ちすぎで親指を痛めないよう、日頃から親指のトレーニングを行ってもらうためにこの大会を企画した」といいますから、かなりいいセンスです!(^^)!

こんな風に親指にスポットが当たるようになったのは、間違なく携帯メールのおかげでしょう。ひと昔前には、一番使われていたのは、「人差し指」だったはず。電話のダイヤルを回すとき、エレベーターのボタンを押すとき、さらにPCの時代に入っても、タッチタイピングの出来ない人たちの「一本指打法」は、人差し指でと相場が決まっていたものです。

それが、「おやじ復権」とばかり、親指のために立派なステージまで用意されたわけですが、残念なことに、上記の大会は1回きりでその後が続かなかったようで、TWCも絶滅の危機に瀕しているのだとか。アレンジが得意な日本人の力で、なんとか盛り上げられないものか・・・と思ったりしています(*^^)v

こんなイベントの開催は、広告戦略としてもかなりユニークですし、他業界でも大いに参考になる事例だと思います。紙相撲なども、かなりディープなファンを獲得しているみたいですが、これからの時代、消費を牽引するのは、こうした「趣味の分野の消費」に間違いありません。

プロ向け、業務向けの商品でも、アマチュアのコアなファン層に向けて少しアレンジを加えただけで、いきなり高い値段で売れる商品に変身する例はいくらでもあります。今やネットの普及で、おもしろい商品やサービスであれば、世界中からお客さんを集められますから、薄いマーケットでも、ビジネスは十分成り立つのです。

この事例を参考に、あなたの会社の商品も「趣味消費」をターゲットに、何か工夫ができないか、ぜひ知恵を絞ってみてください(@^^)/~~~

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