アマゾンのショッピングモール事業
2007.06.02 13:12 written by ishihara カテゴリ:経営のヒント
アマゾン・ジャパンがポイントサービスを始めたことについては、以前このブログにも書きましたが、この4月から、新たにネットショッピングモール事業に参入しているのをご存じでしょうか?
この新サービスは「マーチャント@amazon.co.jp」。スポーツ用品のマルイヴォイ、カタログギフトのリンベル、生花の日比谷花壇など、当初50社の出店からスタートしました。
ネットショッピングモール事業では、「楽天市場」や「ヤフー!ショッピング」が大手ですが、いずれも企業から出店料を取り、商品の販売は出店企業が行う、つまりネット上の場所を貸し出すだけで、自らが商品を仕入れる必要はない、というビジネスモデルで収益を伸ばしてきました。
一方、アマゾンはこれまでも、書籍以外にCDや家電など幅広い商品を販売してきましたが、基本的に販売する商品を自社で購入するビジネスモデルを採用しています。今回のショッピングモールでも、商品の発送や顧客対応は出店企業が受け持つものの、出店料は無料!業種や売上高に応じて設定された販売手数料を徴収する、という仕組みになっているようです。
また、ユーザーにとっても、他のショッピングモールのような店舗ごとの決済ではなく、書籍などの直販品と一緒に支払いができる点は、とても便利です。いつもと同じように、検索機能を使って目的の商品を探し、レビューを読み、システムが推奨してくる“おすすめ商品”を参考にしながら、店舗の垣根を感じることなく、買い物ができるわけです。
社長のジャスパー・チャン氏は、「当社はいわゆるモール型ではない。(他社との違いは)アマゾンのテクノロジーを提供することだ」と話していますが、同業他社が「場所貸し」業と認識しているビジネスを、アマゾンは『データベースビジネス』と考えているわけです。
同じビジネスをするにしても、発想が違うと結果は大きく異なります。果たして、アマゾンが、日本人の生活すべてをコントロールする日が来るかどうか・・・経営者目線で注目してみたいと思います(@^^)/~~~