ミシュランガイド「東京版」今秋創刊
2007.06.23 09:08 written by ishihara カテゴリ:経営のヒント
レストランとホテルの格付けで世界的に知られる『ミュランガイド』が、今年11月に「東京版」を創刊するそうです。今では「三ツ星レストラン」などという単語も一般的に使われるようになりましたが、レストランやホテルを格付けしたのは、たぶんこのミュランガイドが最初ではないかと思います。
そもそもこのミュランガイドは、フランスのタイヤメーカーであるミシュランが、パリ万国博覧会が開催された1900年に、ドライバーに向けて、車の修理場所や宿泊・食事施設などを示したガイドを無料配布したのが始まりだそうです。
当時、広まり始めたばかりのドライブ文化を「より安全で楽しいものにするために」とミシュランは考えていたわけですが、ある時、「人々はお金を払って買ったものしか大切にしない」と気づき、1920年からはミシュランガイドの有料販売が始まりました。 その後、ミシュラン社員による覆面調査が始まり、1931年に「星」の格付けが登場します。
現在、ヨーロッパを中心に21ヶ国で18種類のミシュランガイドが発行されていて、2年前には初めて大西洋を渡り「ニューヨーク版」が創刊されました。米国進出にあたっては、「ニューヨークの食文化を見下すフランス人の傲慢だ」などとだいぶ物議をかもしたようですが、逆にそれが宣伝効果となり、初年から12万5千部を売上げ、昨年には「サンフランシスコ版」も創刊されました。
そんな米国での成功を受け、いよいよ「東京版」の創刊となるわけです。すでに昨年5月から、覆面調査員5人が東京の1200店以上を調査中だそうです。うち2人が日本人、3人は欧州系の人みたいですが、あなたがたまたま訪れたレストランで、隣で熱心に吟味しながら食事をする人たちを見かけたら、ミシュランの覆面調査員かもしれないな・・・なんて考えると、ちょっとおもしろいですね(*^_^*)
それはともかく、情報化社会の到来で、今の世の中は完全な「情報過多」になっています。こんな時代には、「氾濫した情報をすっきりと整理してわかりやすく伝達するサービス」が求められているのを強く感じます。
さらに、情報化社会で成熟した消費者たちは、「プロによる」意見やレクチャーを求めているのです。それも「権威ある」プロなら、なお“満足感”を与えられるでしょう。ミシュランガイドは、情報化社会を意識して作られたサービスではありませんが、図らずもますます時代にマッチしていくのかもしれません。「親切」で思いついた商品やサービスが、時代を超えて人々に愛されていく・・・ミシュランガイドはとってもいい事例だと思います(@^^)/~~~