ブログ「石原明の経営のヒント」

ご飯を大盛りにするオバチャンの店は必ず繁盛する ー絶対に失敗しないビジネス経営哲学ー

今月のおすすめ本は、お笑い芸人であり、司会者としても人気の島田紳助さんの書いたビジネス新書です。正直、そんなに期待しないで読んだのですが、“さくっ”と読めて結構ためになる良書なので、みなさんにも紹介したいと思います(*^^)v

s-gohan.jpg

彼が、芸能活動のかたわら、飲食店をはじめとするさまざまなビジネスをしているのは結構有名な話しみたいですが、20代の頃から始めたビジネスで、「一度も失敗したことはない」と彼は言い切ります。

「それは何故なのか」を、本書では彼の経営哲学として解説しているわけなんですが、ひとことで言うなら『常識はずれを合理的に考える!』ってことだそうです。“へぇ~”って感じですよね!(^^)!

たとえば、自分がこれから喫茶店を開こうとしているとします。世の中には数えきれないくらいの喫茶店があるわけですが、はっきり言って、本当に成功している店は「100軒に1軒」くらいなはず。だとすると、世間で「業界の常識」と言われているものは、大方「失敗例」である確率が高いと彼は考えているのです。

であるなら、成功する喫茶店を作るには「常識はずれ」の発想をしないと無理なわけで、それも「合理的な常識はずれ」みたいな人こそ成功する、と彼は見ているのです。

彼いわく、「常識はずれのビジネスをしている人が変な人間に見えるのは、“ありにも合理的で筋が通っているから”なのだ。普通の人は、自分の考え方が世間の常識に反していると、不安になる。けれども彼らは、それをまさしく“ビジネスチャンス”だと思う」のだそうです。おもしろいですよねぇ(*^^)v

彼自身が「常識はずれ」の発想ができるのは、彼にとってのビジネスとは、あくまで『サイド・ビジネス』だからだ、と分析しています。「お金は自分の本業できちんと稼ぐのが前提。その本業で儲けたお金で、面白いことをしようという話なのだ。だから目的は、儲けることではなく、自分も含めて、そのビジネスに関わるみんなが幸せになること」なのだそうです。

だからと言って、「楽しければいい」みたいな子どもっぽい発想をしているわけではなく、「サイド・ビジネス」だからこそ「失敗したら次がない」と考え、真剣にやっているのです。

もともと、彼は漫才師で売れるためにも、相当な『データ分析』をしていたみたいです。先輩芸人の漫才を、テープを聞きながらすべてノートに書き写し、お客さんがどこで笑ったのか、はたまたどこで引いてしまったのかまでを徹底的に記録して、「人が笑うパターン」を分析したらしいです。

かつて一世を風靡した「紳助・竜介」の漫才も、一見アドリブとノリでやっているように見えましたが、きちんとデータに裏打ちされ、練りに練り上げたネタを完璧な台本にしていて、ほとんどアドリブはゼロに近かったみたいです。

つまり、「ウケるべくしてウケた」わけで、彼にとっては、ビジネスで成功するのも、「自分の感覚や発想を試す」という点では漫才と何ら変わらないわけです。どんな分野でも「真剣に生きる」と、こういう姿勢になりますよね。このお盆休みにでも、ぜひ読んでみてください(@^^)/~~~

経営コンサルタント石原明 公式サイト 石原明.com
経営次進塾
キクタス