地球の歩き方「動画共有サイト」オープン
2007.11.29 15:45 written by ishihara カテゴリ:経営のヒント
「地球の歩き方」のサイト戦略については、以前もこのブログで取り上げたことがありますが、旅行会社である「地球の歩き方T&E」が、今度は旅行に特化した動画共有サイト『地球の歩き方LIVE!』をオープンしました。
同社は、今年4月からこのサイトを試験運用してきたそうですが、利用者から投稿された動画の監視に当たるスタッフを、従来の10倍に増やしての本格稼動です。これまでは4~5人のスタッフが、平日の日中のみ監視をしていたところ、この作業を外部に業務委託することで、なんと50人が三交代制で24時間監視に当たるそうですから、同社の本気度もうかがえますね!(^^)!
また、このサイトには『コンテンツ連動型広告』も導入していて、たとえばパリ旅行の動画を見ようとすると、その動画の上に航空券に関するバナー広告が表示されるそうです。現在の広告主は日本航空のみということですが、今後は旅行以外の分野からも広告主を募集していくようです。つまり、買い物やスポーツ観戦など、動画に含まれやすいキーワードに対しての広告主を増やしていくという戦略です。
このサイトは、今後、かなり利用者を増やすと思います。なぜなら、これは完璧な『1次情報』ですから(*^^)v 私はこのところ、『価値ある1次情報の発信』こそ経営のキーだと考えています。どういうことかというと、今の世の中、ネット上をはじめとするほとんどの情報が、2次情報や3次情報だということにお気づきでしょうか?
たとえば、アフィリエイトの氾濫や、サイト内の文章もどこかで掲載されているものと瓜二つだったり、ブログにしても、TVでこんなの紹介してました・・・誰かがこう言ってます・・・という感じの、情報を転記するだけのモノが横行していて、そこにはオリジナルな意見や切り口がまるで無いということです(ーー;)
つまり、自社が「価値ある1次情報を創出し発信者側」にまわるか、「それを広める2次情報発信側」にまわるかで、この先の経営が全く変わってしまうということなのです。
1次情報とは、現実に起こっていること、生の情報、自分で考えていること、たくさんの情報をオリジナルの考えでまとめたものなどで、自社開発した商品や、独自のサービスなどもこれに当たるわけですが、こうした『1次情報』を数多く持つことが企業の価値になる時代になったということです(*^^)v
しかし、『価値ある1次情報』を集めようとすると、かなりの手間や労力が必要になります。そういう意味からも、このサイトのように、時間の経過と共に「1次情報」がどんどん集まってくる仕組みを作った企業は、それだけで競争力を持ったことになります。
ユーザーとしても、自分の撮った動画は「なるべくたくさんの人に見てもらいたい」と思っているはずですから、アクセス数の低い自分のブログで公開するなら、ついでに『地球の歩き方LIVE!』にもアップしようと思うはず。そうしたユーザーの心理にも応えるべく、掲載中の動画から気に入ったものを選び、他サイトのブログに添付できるサービスや、来年には、携帯電話から投稿や閲覧ができる仕組みも整えるようです。
すでに時代はこんなところまで来ています。『価値ある1次情報の発信』という視点を持って、ぜひ自社のウェブ戦略やマーケティング戦略を見直してみてください(@^^)/~~~