ブログ「石原明の経営のヒント」

ケンタッキー“宇宙規模”で広告発信

クリスマスが近づき、テレビでもケンタッキーフライドチキンのCMを見かける機会も増えました。昨年暮れの話になりますが、米国ケンタッキーが『宇宙の顔』というキャンペーンを展開したのをご存じでしょうか?

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ネバタ州の砂漠地帯約8000平方メートルに、1フィート(約30cm)四方のタイル6万5千個を組み合わせて、カーネル・サンダース像を描いたのです。その制作風景が下の写真です(@_@;)

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場所は「エリア51」と呼ばれる米国でもUFOの目撃が多い地域で、同社では「雲がなければ、宇宙からもはっきり見える。宇宙人にも指をなめたくなるほどおいしいKFCを宣伝したい」と、冗談とも本気ともとれる説明をしたそうです。

そもそもこのキャンペーンは、カーネル・サンダースの印象を「より庶民的なものに変えること」が目的で、そのためにカーネル・サンダース像は科学者風の白い上着を脱ぎ捨て、エプロン姿に衣替えしました。これを“全世界”に知らしめるために行ったのが、この「宇宙の顔」と呼ぶキャンペーンなのです。

さらに、主要顧客である15~35歳の若者層にアピールするために、同社サイトでは「肖像画に隠した秘密コードを探すコンテスト」を実施。見つけた最初の1万人にクーポン券を送るしかけにしたところ、クーポン券はなんと一両日中になくなったそうです。キャンペーンの結果は上々で「サイトの閲覧率が45%増え、3300のブログを生んだ」と言います。

このブログが、3301番目になるのかどうかは定かではありませんが、ここに巨大広告を作ることを許した米国防省のセンスもさることながら、 まさに「宇宙規模」の発想を持った同社の感覚には脱帽です。

考えてみれば、今は「Google Earth」なる無料ツールもある時代です。話題性に富んだ情報なら、あっという間に全世界に広まることでしょう。経営者の発想も、世界、いや宇宙に向けて広げていかないといけない時代になったのかもしれませんね(@^^)/~~~

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