脳を活かす勉強法
2008.02.09 11:48 written by ishihara カテゴリ:おすすめ本の紹介
今月のおすすめ本は、茂木健一郎氏の「脳を活かす勉強法」です。茂木さんといえば、最近ではNHKの番組『プロフェッショナル-仕事の流儀-』の司会者としてもおなじみです。この番組、私も結構好きなのですが、今年のお正月に放送された「イチロースペシャル」には、かなりしびれました(*^^)v
番組を熱中して見ているうちに、だんだんこの茂木さんに興味が沸いてきて、このところ何冊か著書を読んでみたんです。これがまたなかなか面白いので、その中の1冊を今回ご紹介しようというわけです。
彼は「脳科学者」ですが、「脳」というのは、深海同様、まだまだ解き明かされていない領域で、研究者によってもいろいろな見解や意見がある分野です。ですから、この本の書評を見てみても、まさに「賛否両論」なんですが、私としては、かなり共感を持って読めました。
特に、体験的に自分で自分の脳を活性化した経験のある人には「そうそうそう!」と楽しく読んでもらえると思います。茂木さんの解説には、“ざっくり”と物事の本質を突いてくるような潔さがあるので、経営者として、日ごろから脳を鍛えているみなさんには、自分がやっていることの裏づけになるかもしれません。
どうやら「脳」というものは、「その人が面白いと思うことに勝手に向かっていく」という性質を持っているようです。「勉強 = 忍耐&努力」という図式が出来上がってしまっている人も多いと思いますが、脳にとって「学習」とは、新たな発見であり進歩であるわけですから、本来「喜び」以外の何者でもないはずなのです。
それに自ら気づき、独自の「勉強法」を編み出した彼は、東京大学理学部に続き法学部も卒業し、同大学院理学系研究科物理学専攻博士課程を終了。その後、理学博士として、理化学研究所やケンブリッジ大学の研究員を経て、現在は、ソニーコンピュータサイエンス研究所シニアリサーチャー、東京工業大学大学院連携教授、東京芸術大学非常勤講師を務めながら、ものすごい量の原稿を執筆し、テレビ出演までしているわけです。その上、超人気ブログ『クオリア日記』を、ほぼ毎日更新しています。いったいいつ寝ているんでしょうか…。
しかし、彼の番組や著作物を見る限り、疲れた感じはみじんもなく、むしろとっても楽しそうですよね!(^^)!まさに、「脳」の本来の性質を存分に活かして生きている感じがします。要は、「自分が何を楽しい」と思うかで人生が決まるということです。数学者は、「今日はこの数式について10時間考えられられるぞ!」という朝が、なによりもワクワクするそうですよ。
ちなみに、私の一番楽しいことは『ビジネスモデルを解析すること』でしょうか。経営コンサルタントという職業は天職かもしれませんね(笑)。あなたは何を楽しいと感じますか? そうそう、最近「脳が喜ぶ感じ」を体感していない方は、茂木さん監修の本で『アハ!体験』という強烈な本があるので、まずこっちで脳を活性化してみてください。
脳に「わからないことがわかったときの楽しさ」を上手に教えることさえできれば、人生も経営も、もっともっとスムーズにいくはずです。彼の著書はかなりたくさんあるので、興味の持てるものから順番に読んでみるといいかもしれませんね(@^^)/~~~