ブログ「石原明の経営のヒント」

ウェブ時代をゆく─いかに働き、いかに学ぶか

今回は、ご存知「ウェブ進化論」の著者、梅田望夫さんの書籍を取り上げてみました。この本については、私の主宰する「高収益トップ3%倶楽部」の会員のみなさまには、すでに“おすすめ”し、勉強会速報でもご紹介していますので、こちらも合わせてチェックしていただきたいのですが、今どきの経営者としては、この本を読んでいないと「ちょっとマズイぞ」という類いの本なのです。

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ちくま新書・777円(税込)

もちろん私も、この本の内容が絶対的にすばらしいとか、誰もがこう生きていかねばならない…と思っているわけではありませんが、これから自分の会社に入社してきたり、ビジネスで付き合う若者たちは、大抵この本を読んでいて、こうした思考を身に付けている人が多いと考えた場合、経営者としては「ぜひ読んでおきたい1冊」だと思います。

著者の梅田氏いわく、「1975年から2025年までの半世紀は、100年先に『情報技術(IT)が世界を大きく変えた時代』と総括されるに違いない」そうです。これに対しては、私も全く同感ですが、今やITは、単なる「技術革新」にとどまらず、「社会通念」や人々の「思考」まで変えつつあるということですね。

こうした時代背景を感覚的に理解していないと、「マイクロソフトがヤフーを買収か!?」などというニュースを見ても、ちっともピンとこないと思います(ーー;)

IT技術の進化で、これまで高かったものがどんどん安くなりました。携帯電話の通話料などは、その最たる例です。世の中が便利になり、かつサービスが低価格化に向かった世の中では、いったい誰が勝つと思いますか? すなわちこれは、「ただお金を持っているだけでは勝てない」時代になったことを意味します。

梅田氏は「勝った者とは勝つまでやった者なのである」と書いていますが、これからの時代の勝者は、「ある意味の“勤勉さ”を持って勝つまでやった人」。ということは、自分が決めた対象に向かって、どれだけ努力できるかの勝負とも言えるわけです。

その昔から「好きこそものの上手なれ」という言葉があるように、人間「好き」なことには、たとえ寝る時間を惜しんででも努力できるものです。少し前に「好きを仕事にしよう!」なんていうコンセプトの本も売れていましたが、正直「ただ普通に好きだけじゃ勝てない」ことも知っておく必要があります。

この梅田氏の意図するところは、単に「好きでやっている」というレベルを超えたところにあって、彼いわく「これは対象をどれだけ愛せるか、好きということの凄(すさ)まじさの度合いが競争力の源泉」なのだそうです…ちょっとゾクッとするひと言ですね(*^^)v 

これは、先月紹介した茂木健一郎さんの本にもあったように、自分自身が楽しみながら最大の成果を上げるといった「新しい脳の使い方」とも共通する部分が多いと思います。こうした生き方を身に付けた「知的で明るい大人」が増えれば、日本の未来も明るい気がします。ぜひあなたも本書に触発されながら、「これなら勝てる!」と日々興奮するようなビジネスをダイナミックに展開していただきたいと思います(@^^)/~~~


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