ブログ「石原明の経営のヒント」

1粒で2度美味しい!? 「TABLE FOR TWO」の仕組み

新年度を迎え、身の周りにさまざまな変化をお感じの方も多いことと思います。この4月から、40歳~74歳の健康保険加入者に『メタボ検診』が義務付けられたのも、小さな変化のひとつかもしれません。どうやらこの時代、企業も社員の「健康管理」に無関心ではいられなくなったようです。

そんな流れを汲んでというわけでもありませんが、今、企業の社員食堂で「TABLE FOR TWO(テーブル・フォー・トゥー)」という活動が広がってるのをご存じでしょうか?これは、社員食堂で自分が食べた食事代の一部が、開発途上国の学校給食に寄付されるという活動で、途上国と先進国の人が時間と空間を越えて食事を分かち合うことから、「TABLE FOR TWO」と名づけられたそうです。なかなかしゃれたネーミングですよね(*^^)v

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*写真はイメージです

「TABLE FOR TWO」を実施している企業の社員食堂などで、「ヘルシーメニュー」を購入すると、一食あたり約20円が、国連世界食糧計画(WFP)などを通して、開発途上国の学校給食に寄付する仕組みになっています。ちなみに20円という金額は、開発途上国の学校給食1食分にほぼ相当するそうです。

これって、まさに「両者が喜ぶ仕組み」ですよね。開発途上国が栄養不足と飢餓に苦しむ一方で、先進国では過食による肥満や生活習慣病が問題となっているいるわけですから、この「TABLE FOR TWO」は「食の不均衡」を是正する取り組みとも言えるわけです。

いったいだれが考えたんだろうと思ってちょっと調べてみたら・・・なんと!この活動を提唱したのは日本人なんです。毎年スイスで開催されているダボス会議(世界経済フォーラム)で選ばれた日本人のヤング・グローバル・リーダーたちが立ち上がり、世界に呼びかけてスタートしたものみたいですよ。

これまでに伊藤忠商事、西洋フード・コンパスグループ、ファミリーマート、日本IBM、日本航空、ポーラ・オルビスホールディングス、NEC、横浜市などが実施しており、今後も複数企業が参加を予定しているようです。

また、すでに中国やインドにも活動拠点ができ、今月には米国でもこの活動がスタートする予定だとか。日本から始まった、こんな独創的な活動が世界に広がっていくことを思うと、ちょっとワクワクしますよね!(^^)!

社食でのヘルシーランチが、メタボリック症候群から自らを救い、さらには途上国の子どもたちまで救えるという「1粒で2度おいしい」この仕組み。いったいどこまで広がっていくか…しばし注目してみたいと思います(@^^)/~~~

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