まるで女性誌の目次!? ボトル飲料デザインの可能性
2008.05.17 12:36 written by ishihara カテゴリ:発想転換のツボ
この画像、何だと思います? なんと!ダイドードリンコが先月(2008年4月)に発売したペットボトルのデザインなんです。まるで女性誌の目次を連ねた電車のつり広告のようですよね。

「ボトル全体をよく読んでからお飲みください」・・・そんなメッセージとともに同社が発売したのは、その名も『重曹特集』という機能性飲料です。「重曹」を配合した、無糖でアルカリ性のレモン風味ウォーターだそうですが、なんでも「重曹」は消臭効果があり、発生ガスによる満腹感をもたらす効果も期待できるようで、体質改善を求める女性たちをターゲットにした商品なんだそうです。
そう言えば、ナチュラル志向の女性たちは、「重曹」を掃除に使ったりもするみたいですから、そんなところからも『女性誌』をイメージしたのかもしれません。ボトルの側面には、「注目の重曹パワー!!」「ランチでチャレンジ」などのキャッチーな4色文字が踊り、体を動かす若い女性や通勤風景の写真も添えられ、ちょっと読んでみたい気持ちにさせられます。
それにしても、この作戦、どうして今まで誰もやらなかったんでしょうか?? ご存じのように、昨今のボトル飲料市場は、さながら「デザイン合戦」のようになっていて、各社はおそらく相当のデザイン料を投入して、少しでもオシャレで目立つボトルの開発にしのぎを削ってきたわけです。
しかし、キャッチコピーや文章の力で"訴求"しようというのであれば、変に凝ったデザインなど必要ないわけで、これは、角度を変えたかなりイケてる広告戦略のように思えます。文章であれば、商品コンセプトをきっちりユーザーに伝えることもできますし、文章や写真を差し替えていくだけで、いろいろなバリエーションのパッケージが作れます。
いっそのこと、どこかの女性誌とタイアップして、本当の「目次」にしてしまう・・・なんて展開もアリかもしれませんね。いずれにしても、既成概念を外し発想を広げると、成熟したマーケットにも"新しい風"が吹くものです。この事例を参考に、自社商品のパッケージや広告戦略を柔軟に発想してみてはいかがでしょうか(@^^)/~~~