予約不要の点滴専門クリニックがFC展開!?
2008.05.21 13:40 written by ishihara カテゴリ:経営のヒント
このところ、季節の変わり目で体調を崩していらっしゃる方もいるようですが、たとえ体調が悪くても、大事な仕事を外すわけにはいきません。そんな時、「ちょっと点滴でも打って頑張るか!」とばかり、気軽に通える「点滴専門クリニック」がオープンしたようです。
その名も『TENTEKI 10』。今春、1号店が恵比寿ガーデンプレイスにオープンしました。1回がほんの10分ほどで終わるので、予約はいりません。基本メニューの「ビタミン点滴」はいわゆる"にんにく注射"(...と言ってもニンニクの成分が入っているわけではありません。独特の香りはビタミンB1によるものだそうです)で、1本2,000円だとか。
このフランチャイズチェーンを始めたのは、医療関連サービスの「アイティ・バイオ・メディカル・プロジェクト」。2006年設立の、携帯向け通販大手のゼイヴェルの役員経験者が立ち上げた会社のようです。この「点滴専門クリニック」は、疲労感などに悩む会社員を中心に利用を見込んでいて、都内のほか、地方の主要都市にも広げる計画だそうです。
ソファ席に座って環境ビデオを見ながら受ける点滴は、さながら「サプリメント感覚」だそうですが、「疲労回復」というより、オプションでそろえている「アンチエイジング」や「ホワイトニング」などのキーワードを前面に押し出して、女性客の取り込みを図った方がいいんじゃないかという気もしないでもないですが...(*^^)v
ちょっと話しは変わりますが、今月の「おすすめ本」でも紹介した米国のウォルマートでは、店内に「簡易診療所」を誘致し、買い物のついでに風邪の治療やインフルエンザの予防接種などを受けてもらおうという展開が進んでいるようです。通常の病院に比べると受けられる治療が限られるものの、治療費が安い上、予約も必要ないとあって、利用者にはなかなか好評のようです。
たしかに、消費者にとっては、買い物のついでに予約なしで簡単な治療を受けられるのはかなり便利なわけですし、逆に診療所を目的に足を運んだ患者さんが、ついでに買い物をして帰るという需要も見込めます。「点滴専門クリニック」FC展開のヒントも、意外とこんなところにあるかもしれませんね。
それはともかく、世の中には「マニア」と呼ばれる層が存在します。たとえば、「激辛マニア」たちは、「誰がこんなもの食べるんだろ~」というくらい刺激的な辛さを求めてさまよい、頻繁に辛いものを食べ歩きますよね。興味のない人にとっては、まったくわからない世界ですが、どんな分野にも、100人に数人は、そんな「マニア」な人たちが確実に存在します。
ですから、その人たちに定期的に通ってもらえるようなアプローチができれば、一定の集客が見込めるものなのです。「点滴クリニック」も、「医療マニア」みたいな人たちには格好の施設です(笑)。そう考えると「おもしろいところに目をつけたなぁ~」と思えてなりません。この「点滴専門クリニック」のFC展開が果たしてどこまで成功するか、しばし注目していきましょう(@^^)/~~~