大きく考えることの魔術ーあなたには無限の可能性がある
2008.06.07 15:48 written by ishihara カテゴリ:おすすめ本の紹介
この本は"1970年"に日本での初版が発行されたのですが、その後、2004年に新訂され、再度出版された...という歴史を持っています。私はだいぶ前に初版のものを読んでいて、とっても良い本だったので、実はここだけの話、機会があれば私の名前で改訂版を発行したいとも考えていたんです。
そうこうしているうちに新訂されてしまい、ちょっと残念でもあったわけですが、改訂版のオビには、かの渡部昇一先生が、顔写真入りで推薦コメントを寄せており、「恐れ入りました」って感じです(笑)。
近年、出版界は、ちょっとした「自己啓発本」ブームです。上手なタイトルに誘われ、ついつい買いたくなってしまうものですが、この分野の読書は、「目新しいものをたくさん読む」というスタイルより、「良書数冊を深く読み込み、折にふれ何度も読み返す」というスタイルをお奨めします。
成功(=自分の人生で達成したいことが実現する)するためには、もちろん目指す分野の専門知識や経験が不可欠ですが、順序としてはまず、自分のなかにそれらを受け入れる『受け皿』がないとダメなんです。それは、脳の領域だったり、考え方の向きだったりするわけですが、まぁ、わかりやすく言うなら、「基本的なスタンス」というふうに理解しておいてください。
本書は、そんな「考え方の基本的なスタンス」について、とてもわかりやすく解説されていますので、私の著書『成功曲線を描こう。』とともに、自己の基礎力を高めるには最適な本だと思います。ぜひ何度も読み返して、しっかりと自分の物にしてください(*^^)v
人間は感情の生き物なので、普通に生活しているだけで、常に何かに「悩み」を抱いてしまいます。しかし、この「悩む」という状態を冷静に分析してみると、「停止」「停滞」ということと何ら変わりはないわけです。私は早くからこのことに気づき、以後、「悩んでも仕方ないことは決して悩まない」という習慣を完璧に身につけてしまっています。
ですから、お会いした方に「わかってはいるんですが、どうしようかと思って3年経っちゃいました...」なんて相談されると、思わず「時間の無駄でしたね~」なんてストレートに言いそうになってしまいます。もちろん、その方の気持ちをわかってあげることはとても大切だと思っていますが、一緒に止まっていては、一向に先に進めません。
面白いもので、人間、何かに思考が集中してしまうと、固まって一歩も動けなくなってしまうものなんです。最初は小さな悩みでも、そのことを集中して考えるあまり、その重みがとことんまで大きくなってしまい、自分を押さえ付ける重石になってしまう、といった感じでしょうか。
そんな状況を打破する唯一の方法が「大きく考える」ことなんです。最初は無理にでも、意識して思考を広げると、自分でも不思議なくらい軽い力で、そこから"ふっ"と抜けられる瞬間を体験することでしょう。
企業経営も全く同じです。私が書籍やこのブログなどで、経営者が思考を広げるためのヒントをたくさん発信しているのは、そんな意味合いからでもあります。経営者が「大きく考える」ことで、上げられる成果や、会社の進む方向性さえも変わってくるのです。
早いもので、今年も半年が過ぎようとしています。「このままじゃ、またいつもどおりの一年で終わってしまいそう...」と、少しあせりを感じている方は、ぜひこの本をしっかり読んで、「思考の枠」を広げてみてはいかがでしょうか(@^^)/~~~
追伸:そういえば、改訂版の表紙の装幀は、私の2冊目の著書『心を身軽にする80のインストラクション』と同じ方が手がけたものでした。そんなところにも、不思議なご縁を感じる1冊です(*^_^*)