新「男の隠れ家」!?タミヤ プラモデルファクトリー
2008.06.30 09:38 written by ishihara カテゴリ:経営のヒント
「趣味マーケット」が熱いことは、私も折に触れお話してきましたが、大型ショッピングセンターのトレッサ横浜に誕生した、『タミヤ プラモデルファクトリー』が人気を呼んでいるようです。
このお店を喜んで利用しているのは、主に中高年の男性だそうです。彼らはちょうど少年時代に「零戦(ぜろせん)」や「戦艦大和」などのプラモデルづくりに熱中した世代で、大人になった今、改めてプラモデルづくりを真剣に楽しみたいと、そこはさながら"男の隠れ家"の様相を呈しているのだとか・・・(*^_^*)
この店舗がユニークなのは、豊富な品揃えのショップゾーンに加え、「アトリエゾーン」を併設しているところです。そこには、専用ライト付きノワークデスクが20席ほど設けられていて、ぼかし塗装に使うエアブラシなどの備品もきちんと揃っているうえ、完成品を撮影できる「撮影室」まで完備しているというのです(@_@;)
利用料は、平日の一般利用が30分400円(会員は300円)は、休日は一般で30分600円(会員は500円)という設定です。利用者からは「自宅だと接着剤のにおいが嫌がられるけど、ココなら安心して没頭できます」と、とっても喜ばれているみたいですが、いや、まったくその通り!良くぞ考えたと、ちょっと悔しくなるような展開です(*^^)v
現在のアトリエ会員登録数は、約80名とのことですが、「全国のショッピングセンターから出店要請が引きも切らない」ほどだそうです。たとえば、今人気のアウトレットモールなどへ出店すれば、家族が買い物を楽しんでいる間に、お父さんはプラモデルづくりに熱中できるわけですから、家庭平和にも一役買うかもしれません(笑)。
このショップの人気の秘訣は他にもあって、製作中につくり方のアドバイスを受けられる「プラモデルマスター」が常駐しているのです。たとえば、「零戦のエンジンの金属の質感を豊かにするにはどう塗装したらいいですか?」などと質問すると、その場で的確なアドバイスをしてもらえるのだそうです!(^^)!
これまで、こうしたノウハウは、街の「模型屋」さんが指南してきたものですが、量販店の台頭に押され、小規模の模型店が衰退の一途をたどる昨今、プラモデルをめぐる流通構造の変化からも、店舗の在り方に求められるものが変わってきたということでしょう。
そうしたマーケットのニーズを上手に汲み取っているうえに、日本の住宅事情も加味されて考えられたこの展開は、まさにあっぱれ!といった感じです。男の夢のひとつが「書斎」を持つことだなどと言う人もいますが、男女問わず、自分の趣味に思いっきり没頭できるスペースは、これからますますニーズが高まってくるような気がします。
油絵などもそうですが、道具を広げて行う趣味には必ずスペースが必要ですから、上手にスペースを用意して、同じ趣味の仲間たちを集めていくという展開には、マーケティングの面からも限りない可能性を感じてしまいます。この事例を参考に、ぜひあなたもアイディアを絞ってみてください(@^^)/~~~