ブログ「石原明の経営のヒント」

mixi年賀状!? ネットとリアルの関係を考える

いよいよ暮れも押し迫りましたが、みなさん「年賀状」の準備はお済でしょうか? 年賀状といえば、今年(2008年)から、国内最大のソーシャル・ネットワーキング・サービスを運営する「mixi(ミクシィ)」が、住所を知らないmixi内での友人(コミュニティーメンバーやマイミク)あてに、実際に年賀状を届けてくれるという新サービスを始めました。

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この新サービス「ミクシィ年賀状」は、送り手側が会員用のメールで、送りたい相手に「はがきを送ってもよいか」を連絡し、相手がそれに了承して名前と住所と登録すると、「mixi(ミクシィ)」が本人に代わって希望のデザインやコメントを印刷した年賀状を投函してくれる、というサービスなんです。

しかも、相手の本名や住所などの個人情報は、送り手側には一切公開されません。来年からも、これまでどおり「ネットオンリー」の関係性が保たれるわけです。標準価格は、1通98円。はがき代金(50円)の約2倍もしますが、同社はこのサービスに自信たっぷりです。

近年、携帯やPCメールで新年の挨拶を済ませる人たちが増えたわけですが、「個人情報を教え合わずに、年賀状が手元に届くのが売り。伝統的な紙の年賀状の良さも感じてほしい」とコメントしています。

実際、昨年(2007年)の年賀はがきの発行枚数は、約40億2100万枚。5年前と比べると約10%減少していて、特に若者の年賀状離れが進んでいるようです。そんななか、日本郵政グループの郵便事業株式会社が、「mixi(ミクシィ)」に対してこの新サービスを提案したみたいです。

果たしてどれくらい利用者がいるのかは不明ですが、こうしたサービスの誕生見ても、「ネット」と「リアル」の上手な関係性を考えるうえでの、大きなヒントになりそうです。

今後の経営における「ネットとリアルの関係性」については、このブログをはじめ、いろいろなところでお話してきましたが、ひとつだけ間違いないのは、ネットだけで完結するサービスは弱い、ということです。

すでに頭のいい会社は、ネットで「集客」したお客さんに対して、質の高い情報を発信し続けて「見込客フォロー」をした後、いざ「販売」の段になると実際の営業マンがお客さまのもとに向かう・・・といった"しくみ"を構築しているものです。

ネットオンリーの代表格である「mixi(ミクシィ)」でさえ、こんなふうにリアルと融合する道を模索し始めているのです。ぜひ、この事例を参考に、自社のビジネスモデルをより時代とマッチさせながら、ブラッシュアップしていってください(@^^)/~~~

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