仕立てのいい男には技がある!?「映像」の持つ説得力に感服
2009.02.07 10:25 written by ishihara カテゴリ:経営のヒント
化粧品のORBIS(オルビス)が、メンズ・スキンケアシリーズ「garra(ガラ) 」のブランディングに相当真剣なようです。サイトもかなり凝った作りになっているんですが、まずはこの映像をご覧ください↓
どうです? これだけで説得されちゃうようなインパクトですよね(*^^)v 「音」にも相当こだわっていますから、目からも耳からも同時に良質な情報が入ってきて、この映像ひとつで、何の説明も説得もいらない...つまり言葉の壁さえもみごとに乗り越えているのです。このグレードなら、おそらく世界に向けて発信できるでしょう。
「仕立てのいい男には技がある」というなんとも魅力的なフレーズと共にここに登場しているのは、靴磨きの長谷川裕也君なんですが、彼とのつきあいはかれこれ6年になるでしょうか。彼と最初に出会ったのは、東京駅でした。彼が駅で靴磨きをしていたんです。ご覧のとおり、イケメンの若者ですから、そんな彼が駅で靴磨きなんて、どう考えてもミスマッチですよね。
気になることはすぐに解決するたちなので(笑)、私は彼の元に歩み寄り「何やってんの?」と声をかけたんです。「何って...靴磨きですけど...」みたいな会話からスタートしました。聞けば、彼は小さい頃から漠然と「社長」になることを夢みていたそうで、元手のない自分に出来るのは「靴磨き」かな...と思いついたのだそうです。
もちろん、本人もかなりおしゃれで、靴が好きだったことから、「靴磨き」に行き着いたみたいですが、その日は私も時間がなかったので、後日食事でもしようと約束し、そこから彼とのご縁が始まりました。私も靴は大好きで、できれば一生大切に履き続けたいと思っていたので、以来、彼には定期的に私の事務所に「靴磨き」に来てもらうことにしたのです。
そして私は顧問料も取らずに(笑)、経営にまつわるいろいろなことを教え、彼のビジネスを応援してきたわけなんですが、昨年ついに、青山の骨董通りに、一瞬「バー」かなにかと見間違うばかりの靴磨き専門店「Brift H(ブリフトアッシュ)」をオープンするまでになりました。彼の奮闘ぶりは、サイトからも十分伝わるので、ぜひチェックしてみてください。
こんなふうに、彼の職人技もかなりの域まで達しているわけですが、先の「garra(ガラ)」のサイトに登場している「アイロン職人」さんもこれまたスゴイですよね。アイロン職人歴40年だそうですが、ここまで来ると芸術に近い領域かもしれません。
日本人は手先が器用ですから、まだまだこんな方たちが、日本には大勢いると思いますが、ネットに映像を載せることで、その技を世界中に発信することが可能な時代です。この「garra」の映像も、誰かがYouTubeに上げたりしたら、世界中の注目を集めることになりますから、長谷川君も世界的にブレイクして...大変なことになるかもしれません(*^_^*)
先日書いた「バチカンの話題」もそうですが、経営者は映像の持つ可能性に、もっと注目すべきだと思います。営業マンが汗かきながらあれこれ説明するより、よっぽど「伝わる力」がありますよね。ということは、大事な営業マンの力を、もっと別の角度で発揮してもらえる...ということなんです。
自社のマーケティングに、「映像」を上手に取り入れる。経営者の当面の課題かもしれませんよ(@^^)/~~~