ブログ「石原明の経営のヒント」

心を静めるー大事な場面で実力を120%発揮する方法ー

今回のおすすめ本は、「心身統一合氣道会」の若き会長である藤平信一さんの著書、待望の処女作をご紹介します。『心を静める』・・・何かとあわただしい今の世の中で、この本は本当に必要なことを教えてくれています。

藤平光一先生というあまりにも偉大な師を父に持った信一さんは、その素直な性格をもってして自らの才能を大きく開花させました。現在は武道だけにとどまらず、さまざまなスポーツの界の一流選手はもとより、芸能界や企業経営者にまで広く支持者を持つ存在になっています。

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世の中、「やる気を出せ!」とか「モチベーションを上げよう」みたいな本はたくさんありますが、『リラックス』することの重要性を根本から解いた本はあまりないと思います。じつは「力を抜く」というのはかなり難しいことで、ただの「脱力」とは違って「気を抜かないで力を抜く」という段階に行き着くためには、それなりの鍛錬が必要なのです。

一流のアスリートなどは、ふつうにできている世界なのですが、本当のリラックス状態を身に付けることができると、スポーツでも芸事でも、もちろん仕事でも、本当の実力を発揮できるようになるんです(*^^)v だからこそ、ビジネスマンにも"自分ごと"として、しっかり読み込んでもらいたいと思って、紹介しています。

本書には、「頑張ることは正しいか」とか、「目的と目標の違い」など、仕事にも活かせる視点が多々盛り込まれています。こんなふうに、藤平光一先生の教えを、今の世の中に合わせた言葉で表現し、わかりやすく本にまとめたことは、『ものごとを継承する』という面から考えても、とても価値のあることだと思っています。

そういえば、以前、こんなことがありました。素朴な疑問から、「藤平光一先生ってどんな方なんですか?」と信一さんに聞いたところ、「たとえば、父が縁側に座っていると、自然に鳥が寄ってきたり、散歩をすると、いつの間にか犬が付いてきたり・・・」というエピソードを教えてくれました。

私は思わず「そうなりたい!」と反応してしまったのですが(笑)、これって「人間」の域を超え、みごとに自然と同調した世界ですよね。感情があってないようなゆったりした世界・・・心と体を統一させた先には、こんな世界が待っているのかと思うと、なんだかわくわくしませんか?

誰のうえにも、毎日さまざまなことが起きるわけですが、起きたことに対して、どういうふうに反応するかは、「自分で決められる」ことを知るべきだと思うんです。たとえば、同じようにいやなことが起きても、むっとするかしないかは、全て「自分の選択」だということです。

しかし、ものごとにそのまま反応することしか知らない人は、起きることと感情が一対になっているようなもの。逆に言えば、目の前の出来事に振り回されていることになります。これって相当疲れますし、感情に振り回されている限り、自分の本当の能力は出せないと思います。

そこから「解放」されたとき、自分の能力が活かせる・・・なかなか深い世界ですが、その世界への入門書としては、最適な一冊です。相変わらず経済環境は厳しいままですが、たまには心を静めて、生き方の「本質」に触れてみてはいかがでしょうか(@^^)/~~~

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