ブログ「石原明の経営のヒント」

ゲームチェアが人気!でもこれって座椅子じゃ...

色濃い消費不況が続き、ソファなど大型家具の売れ行きは軒並みダウンしているようですが、そんななかで健闘しているのが「ゲームチェア」と呼ばれる商品です。まぁ、言うなれば「座椅子」の一種なんですが(ーー;)、「ゲームチェア」という名前で呼ばれるだけで、何だか新しい商品みたいに思えてくるから不思議です。

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数あるゲームチェアの中でも人気なのが、この明光ホームテックの商品だそうです。ポリエステル製のメッシュ素材で通気性も高く、夏場でも蒸れにくいのがポイントで、色はこの黄緑とピンクの2種類。発色も鮮やかで、売り場でひときわ目立つのも作戦のうちかもしれません。

価格は9,295円だそうですが、さすがに売れ筋だけあって、この商品は「いいとこ取り」で作られているんです。まず、座椅子のタイプとしては、通常、背もたれ部分を前に倒すと2つに折りたためるタイプと、好きな角度で後方に倒せるタイプの2種類に大別されるようですが、この商品はその「どちらも」可能なんです。欲張りにも、両方の機能を兼ね備えているわけですね。

また、幅は50センチと小ぶりで、部屋に置いてもかさばりません。そこが、ワンルームに住む若者たちに支持されているポイントでもあるんです。しかし、小さい座椅子は安定感がないのが世の常です。ところがこの製品は、座面の淵が中央に比べて高く、身体が前方に滑らないように設計されているため、大型商品に負けない安定感を発揮しているのです。

さらに、14段階に角度を変えられるクッションが頭部に付いていて、ゲームをしたりテレビを見たりするのにちょうど良い目線を、自分の好みで変えられるようになっています。これだけ「いたれりつくせり」なら、もう買わない理由が見当たりませんよね(*^^)v

昔からある「座椅子」でさえも、現代の若者の生活ぶりを調査し、そのニーズに合わせてアレンジし直せば、これだけ"今っぽい"商品に仕上がるのは、とてもおもしろいと思いませんか? 誰が名付けたかは知りませんが、「ゲームチェア」というネーミングも、使う場面がすぐイメージできる楽しい名前だと思います。

この発想は、とりわけ古い体質の業界で新商品開発をする際に、かなり参考になると思います。経営者は、「売れない売れない」と嘆くばかりでなく、常に頭を柔らかくしておく必要がありそうですね(@^^)/~~~

 

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