JTBが「のだめカンタービレ」のヨーロッパロケツアーを発売!?
2009.05.27 08:22 written by ishihara カテゴリ:発想転換のツボ|経営のヒント
二ノ宮知子さんの人気マンガ『のだめカンタービレ』が、ついに映画化されるそうです。累計発行部2800万部を超すといわれるこの作品は、上野樹里さんと玉木宏さんを主演に起用して、2006年10月にフジテレビでドラマ化され、世にクラシックブームを起こしたほどの人気作品です。
その後、2008年1月には「のだめカンタービレinヨーロッパ」がスペシャルドラマとして登場。さらにその続編が、「のだめカンタービレ THE MOVIE」(仮題)となって2010年のお正月映画と春休み映画として2本連続で公開される予定なのだとか。 なんでも、邦画史上初の"連続上映"となるみたいです。
その映画の制作に合わせて、JTBグループのJTB法人東京がフジテレビションと組んで「ヨーロッパロケ参加ツアー」を発売したのには、ちょっと笑ってしまいました。今月(2009年5月)29日まで申込を受付中だそうですが、定員は200名、価格は29万8千円です。
ツアー参加者は、6日間の日程で、ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団の本拠地、ウィーン楽友協会大ホールでの撮影に観客役の「エキストラ」として参加したり、撮影現場を見学したり、その合間には、国立オペラ劇場などへの観光や、出演者との交流もできるみたいです。ある意味、ファンクラブのツアーより強力ですよね!(^^)!
「冬ソナ」の大ブーム以来、映画やドラマの舞台を訪れるツアーが人気ですが、実際、撮影にまで参加できるツアーはあまり聞いたことありません。しかし、これってよく考えてみれば、エキストラのみなさんに、「自腹でヨーロッパまで来てくださ~い」って言っているのと同じです。本来なら、わずかでもギャラを払って撮影しなくてはならないところ、真逆の発想だと思いません?
しかも、ギャラなどもらえなくとも喜び勇んで集まってくる人たちは、全員作品ファンのはずですから、たとえ撮影が長引こうと文句一つ言わないでしょうし、それどころか、この映画のことを、自分のブログなどで発信したり、友達にもしゃべりまくると思います。話題性としても絶大ですよね(*^^)v
こんなふうに考えると、このツアーは、制作サイドも作品のファンも「みんなが喜ぶしかけ」です。「よく考えたなぁ~」とちょっと感心してしまいましたが、この「ヨーロッパロケ」企画は、先のスペシャルドラマですでに実験済みで、ツアーが大好評だったことに加え、2夜連続のスペシャルドラマは18.9%、21.0%とそれぞれ高視聴率を記録しているんです。
果たして今回の映画がどのくらいの興行成績をおさめるか、日本に再び「のだめブーム」が巻き起こるのか・・・しばし注目していきましょう(@^^)/~~~
いつも言うように、経営者には、いい意味での「ミーハー心」が必要なんです。・・・まさか「のだめって何?」なんて人、いませんよね(笑)。