招待客を派遣!? 結婚式を取り巻く新ビジネス
2009.06.13 14:45 written by ishihara カテゴリ:経営のヒント
関東地方も梅雨入りしましたが、6月といえば「ジューンブライド」です。最近は、結婚式を取り巻くビジネスも様変わりしているようですので、今日はそんな話題を取り上げてみたいと思います。
ちょっとびっくりしたのが、披露宴の招待客として「代役」を派遣するビジネスです。なんでも、親友役や会社の上司役として披露宴に出席してくれて、頼めばスピーチや歌などの余興まで引き受けてくれるそうですよ(@_@;)
この「代役派遣」を手がけるのは、「オフィスエージェント」。2001年に立ち上げた会社で、この代役派遣を手がけた06年からは、売上が2.5倍になったそうです。派遣の基本料金は、交通費を別にして、スタッフ1名につき2万円だそうですが、そのうちの半分が派遣スタッフにわたるといいます。ちなみに、列席したスタッフは、お料理もいただけるし、引き出物ももらえるみたいです。
依頼の理由はさまざまですが、新郎新婦が派遣社員のため、職場の上司や同僚に式への出席を頼みにくいというケースがあるようです。これは想像ですが、もしかしたら自社の派遣スタッフから、そんな声を聞いたのかもしれませんね。まったくビジネスのヒントは、どこに落ちているかわかりません!(^^)!
また、ここ最近では、来賓として招待していた方がリストラで肩書きを失ったり、会社が倒産したりして、急遽出席できなくなった...などという、時流を反映する事情もあるようですが、このような代役派遣の事業者は、現在、首都圏で10社ほどあるといいます。
ちなみに、「体裁を保つために秘書として同行して欲しい」とか、「取引先との食事会に、妻の代役として参加して欲しい」、はたまた「社員研修のために、お客を装って来社して欲しい」なんて依頼にも応えてくれるそうですよ。派遣ビジネスも、こちらから「ニーズ」を喚起しないといけない時代になったのかもしれません。
一方、藤田観光では、椿山荘とフォーシーズンズホテル東京で行われる結婚式を対象に、レンタルドレス店と提携し、列席者へのレンタルサービスを始めました。これは同社が取り組む「ゲストをおもてなしする結婚式」の第2弾企画として生まれたサービスのようです。
結婚適齢期といわれる25歳~35歳の女性に、「結婚式に招待された時にいちばん気を使うこと」をヒアリングした結果、着ていくドレスやバッグなど、服装についての悩みが多いことがわかったのだそうです。というもの、結婚式では、友人や同僚など同じメンバーと複数回、顔を合わせることも多く、また写真にも残るため「いつも同じ服」では行けないからです。
しかし、予算の関係もあり、なかなかバッグや靴、アクセサリーなどの小物まで揃えることは難しいですから、そうなると「レンタル」がありがたいわけです。希望すれば、華やかなパーティドレスから、靴、バッグ、アクセサリーまでのトータルコーディネートを、"プロ"にお願いすることもできるみたいです。これはビジネスとしても、目のつけどころが素晴らしいですね(*^^)v
たとえば披露宴以外でも、様々なパーティーシーンで横展開が可能だと思います。誰にもちょっとした"変身願望"がありますから、コスチュームをレンタルすることを前提にパーティーを企画してもおもしろいかもしれません。また、「ドレスコード」のある会合の参加者に、オプションとして案内するなんて方法もあるでしょう。
こんなふうに、ビジネスはアイディアしだいで限りなく発展していきます。この事例を参考に、自社のビジネスにプラスオンするアイディアはないか...ぜひ、楽しみながら考えてみてください(@^^)/~~~