ブログ「石原明の経営のヒント」

デジタルフォトフレームの新境地 「お便りフォト」サービス

消費不況が続くなか、好調な売れ行きを見せているのが「デジタルフォトフレーム」です。私自身は、なぜデジタルフォトフレームがここまで人気なのか、いまいちピンと来ていませんでしたが、要するに、世の中の多くの人が、デジカメ写真のデータの「やり場」に困っていたのです。

今や、デジカメも「一人に一台」の時代に近づきつつありますが、ちょっと面白がって撮っていると、あっと言う間に100枚くらい撮ってしまいますよね。とりあえずパソコン内に保存しておくものの、データは溜まっていく一方です。そのうまい「出口」となったのが、デジタルフォトフレームという商品だった...そう考えると納得できます。

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そんな話を会議でしていたら、うちのスタッフから「孫の写真を飾っておく、というニーズは相当ありますよ」という話が出ました。そこから次々と「お年寄りが使うとなると、中のデータをどうやって入れ替えるかがネックになりそうだ」とか、「それなら、2台のフレームを買ってもらって、順番に孫の写真を入れ替えて送ってあげるサービスなどはイケるかもしれない」などと、結構盛り上がった記憶がありますが、遂に、そんなターゲットを見事に狙ったサービスが登場したのです。

NTTドコモが、7月1日より開始した「お便りフォトサービス」を利用すれば、携帯電話(ドコモ以外もOK)やPCから写真を添付したメールを送信して、離れた場所にあるデジタルフォトフレームに表示できるのだそうです(@_@;) フレームは19,800円。月額基本使用料490円の「定額ユビキタスプラン」に加入する必要があるものの、10万パケットまでは月額980円で利用できるのだとか(ちなみに、1日1通ずつ写真を送っても5万パケット程度だそうです)。

つまり、このサービスを使えば、遠くにいる祖父母に、孫の成長を「毎日」見せてあげることができるのです。フォトフレームの電源さえ入れておいてもらえば、特別な操作なしに最新の写真が表示されるんですから、かなり喜ばれることでしょう。"技術"が人を喜ばせるって、まさにこんなことですよね(*^^)v

ソフトバンクでも同様のサービスを開始していますが、フレーム代金は2万円弱。こちらは同社の端末からのみ送信できるようです。

いずれにしても、ターゲット層にきちんと訴求していけば、かなりの潜在需要が見込めるサービスだと思います。デジタルフォトフレームの楽しい使い方を、わかりやすく明確に伝えることさえできれば、利用者は確実に増えると思います。敬老の日のプレゼントにしたり、単身赴任中のお父さんに贈ったり、はたまた遠距離恋愛中のカップル向けにもいいかもしれませんね(*^_^*)

こんなふうに、ユーザー視点に立ったアイディアが、技術が活かされる場所と機会を増やしていきます。経営者は、常に世の中の動きに敏感であるとともに、感性を磨いておく必要がありそうですね。参考にしてください(@^^)/~~~

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