「耳年齢」という切り口でハドソンのCDヒット
2009.09.26 11:13 written by ishihara カテゴリ:おもしろ企業・商品
人間には、その年齢によって、聞こえる音と聞こえない音があるのをご存じでしょうか? それを「耳年齢」と呼ぶそうですが、耳年齢が試せるCDとしてハドソンが企画した『モスキート』が人気を集めているようです。CDに収録されているのは全18曲(トラック)で、価格も1,050円とお手ごろです。
人は年齢が高くなるほど聞こえる音の周波数の幅が狭まり、特に高い音が聞こえにくくなるもののようです。30歳を過ぎると15,000ヘルツ以上の音が聞こえにくくなると言われていますが、その特性を活かして、東京都足立区が夜な夜な公演にたむろする若者たちを撃退するために、彼らだけに聞こえるような高周波数の音を流したというニュースも報道されました。
こうしたニュースやバラエティ番組で「耳年齢」の話題が取り上げられるにつれ、「自分でも試してみたい」という人たちが増え、そこにマーケットが生まれたのです。そもそもハドソンのこのCDは、「オリジナル音源として、耳鳴りの音を再現しようとした」ことから開発が始まったそうですが(笑)、「耳年齢チェック」というニーズにジャストフィットしてしまったわけですね(*^^)v
昨今はダウンロードなどの影響で、音楽CDが売れなくなっているのはみなさんご存じのとおりですが、アーティストが魂を込めて制作したCDより、こんな企画モノがうっかり売れてしまうのは、なんだかちょっとおもしろい現象ですよね。要は「切り口」しだいでモノは売れるということです。
このCDの場合、「耳年齢」という切り口を見つけたことの勝利です。誰もがこんな情報を知れば、ちょっと試してみたくなりますから...。加えて商品化したハドソンに対しても「おもしろい会社だな」というイメージが広がるはずです。商品が企業のイメージアップに一役買うとは、まさにこんな感じです。ぜひ、参考にしてください(@^^)/~~~