グーグルが出版を変える!? インスタント出版機に大量データ提供
2009.10.30 10:43 written by ishihara カテゴリ:おもしろ企業・商品|経営のヒント
読書の秋、今月は何冊ぐらい本を読みましたか? もしかしたら、アマゾンで注文しすぎて「積んどく」本が増え続けている人もいるかもしれませんが、出版界を取り巻く環境も、近い将来大きく変わるかもしれません。
というのも、米グーグルがネット上にある書籍データを呼び出して、その場で印刷と製本ができる「インスタント出版機」に向けて、著作権の切れた200万冊のデータを提供することを決めたからです。300ページの本なら、約5分で製本までできるそうです(@_@;)
グーグルが、世界中の書籍の電子化をひたすら進めていることは、みなさんご存じだと思いますが、すでに600万冊の電子化を終えたとされています。アメリカでは、電子書籍の分野でグーグルの独占化が心配されるとして、アマゾンが裁判所に異議申し立てをしているようです。
たしかに、こんなインスタント出版機が普及し、「オンデマンド印刷」が当たり前になったら、出版社も取次も、そして書店さえも、余分な在庫を抱える必要がなくなります。書籍の流通形態は大きく変わることになるでしょう。データで保存しておけるなら、もう「絶版」される本もなくなるかもしれませんね。
こんなふうに、世の中は常に「破壊と創造」を繰り返して進化していくものです。ですから、グーグルのように、従来の秩序を破壊する企業が出てきて当然とも言えます。もっと言えば、アマゾンは既存の流通形態をガンガン破壊して成長してきた会社です。そのアマゾンが「意義申し立て」とは...大企業体質に染まり、すっかり守りに入ってしまったのでしょうか(ーー;)
それはともかく、「昨日の友が今日の敵」になるような時代であることだけは間違いありません。"変化"は当たり前、そのスピードもどんどん加速しています。経営者はアンテナを張って、常に新しい情報をキャッチしておく必要があるでしょう。「忙しい、時間がない」は、もう言い訳になりませんよ(@^^)/~~~