ブログ「石原明の経営のヒント」

わからないから面白い!? "覆面"という売り方

この秋、みなさんもたくさん本を読んでいると思いますが、自分の読書傾向はどうしても偏りがちになってしまうものです。そこで、ブックコーディネーターの内沼晋太郎さんと「ヴィレッジヴァンンガード新宿マルイカレン店」はタッグを組んで、まったく新しい文庫本の売り方にチャレンジしています。

新刊の文庫本100冊にあらかじめ店のブックカバーをかけ、著者や書名を隠したままで販売しているのです(@_@;) 本それぞれには、「ああ、また食べられているのか...」「やつらの信じるのは目に見えぬものだけだ」といった作中の一文によるPOPが付けられていて、それだけを頼りに本選びをしてもらおうというしかけです。

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つまり「本との偶然の出会い」を演出しようという企画ですが、こんな売り方をすると、「プレゼント」として買い求める人も多いんだそうです。普段なら文庫本をプレゼントに選ぶ人はあまりいないと思いますが、覆面という売り方がサプライズを演出し、「ちょっとあの人にあげてみたいな」なんて気持ちを起こさせるのでしょう。

内沼さんいわく「今、本や本をめぐる情報が多すぎて、『何を選んでいいか分からない』という意見をよく聞く。情報をあえてそぎ落とすことで本を選びやすくできないかと思った。本は楽しむものでもあるはずで、もっと気楽に本と出会ってほしい」ということですが、この言葉には、氾濫した情報の中から「選ばれる」ための大いなるヒントが隠されているようです!(^^)!

一方、最近ではこんな売り方をしている自動販売機もあるそうです。飲料缶を「迷った人」という紙で覆い、「何が出てくるかわからない」ボタンをわざと作っているのです。

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当初は、自販機のオーナーが、在庫処分のためにはじめた試みだったみたいですが、意外にもこのボタンを押す人が多く、「これは新しい売り方になるかも...」なんて思っているようですよ。売り方って、面白いものですよねぇ~(*^_^*)

たとえば、「疲れちゃった人」とか「頑張りたい人」とか、「いいコトがありそうな人」なんてボタンを作って、ちょっとしたゲーム感覚で販売するなんて方法も、結構イケるかもしれませんね(笑)。

この事例を参考に、自社商品を"覆面"で売る方法はないか、販売方法にちょっとしたサプライズやゲーム性を付加できないか・・・楽しみながら考えてみてはいかがでしょうか(@^^)/~~~

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