ブログ「石原明の経営のヒント」

ビジョナリー・カンパニー2 飛躍の法則

この本は、私が顧問先の社長さんにおすすめする本の"ベスト3"に入る本です(*^^)v 日本では2001年に出版された本ですが、この時期だからこそ読んでもらいたいと思い、このタイミングで紹介しています。

本には、いろいろな出版のしかたがあります。最近は分厚い学術的な本よりも、薄くて読みやすく、時代のキーワードをうまく切り取ったような本ばかりが目につきますが、この本には、時代を超えた法則というか、「経営の根幹」がしっかりと書いてあります。ですから、若い世代の経営者や将来経営者を目指す人には、ぜひこういうしっかりした本を読んでもらいたいと思っています。


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著者であるジェームズ・C.コリンズ氏は、10年くらい調査したことに対し、ようやく一冊を出版するというスタンスの方です。1994年に出版された前著「ビジョナリー・カンパニー」はベストセラーになりましたが、その後6年にわたり「良い企業(グッドカンパニー)」と「偉大な企業(グレートカンパニー)」の違いを丹念に調べ上げ、本書にまとめたのです。

コリンズ氏の調査によると、「飛躍的に伸びた会社」には"共通する経営者の姿"ありました。それを『第5世代の経営者』と呼んでいますが、私はその発想に共鳴しました。じつに的を射たすばらしい発想だと思います(*^_^*)

一世代前の「第4世代」は、経営者そのものが有名になり、カリスマ経営者が企業を引っ張る・・・といった世代です。米国でいえばジャック・ウェルチ氏、日本でいうなら孫正義氏といったところでしょうか。他にも、会社より社長の名前が有名だという企業も、いくつか思い当たりますね。

対して、第5世代経営者は、ほとんど前面に出てきません。しかし、彼らは経営の根幹をしっかりと作り上げ、組織化にも成功しているため、"槍が降ってもビクともしない"ような会社を作っているのです。第5世代経営者たちは、「何が起こってもビジネスを守り切る」といったスタンスで経営しています。

じつは、最近の私自身の仕事の大部分は、まさにこの『第5世代経営者』を育てることにあると考えているんです。そういった意味からも、ぜひ読んでもらいたい一冊です。まだお読みになったことのない方はもちろん、以前読んだ方も、今一度読み返してみてください。

本というのは、自分の成長に合わせて、感じる部分が違うものです。もう一度この本を読んで、"ぶるん"と震えがきたら、経営者として成長している証拠かもしれません(笑)。ぜひ、そんな気持ちでこの本と向きあってみてください(@^^)/~~~

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