「外電(そとでん)」市場が急拡大!?
2010.05.25 10:52 written by ishihara カテゴリ:トレンドウォッチ|発想転換のツボ
今、職場や外出先などの"お外"で使う家電製品が売れているのをご存じでしょうか? これらにはいつのまにか「外電(そとでん)」なんていう名前がつけられ(@_@。20~30代の女性たちをターゲットに、次々と新商品がお目見えしています。
パナソニックが今年(2010年)3月に売り出した携帯用電動歯ブラシ「ポケットドルツ」は、年間販売目標50万台に対し、発売2ヶ月で既にその半数近くが出荷済みだそうです。店頭想定価格4千円という買いやすい設定でありながら、本格的な音波洗浄機能を備え、「単4電池1本」で動くというコンパクトさとカラフルなボディで、女性たちのハートをしっかり掴んだようです(*^^)v
一方、この女性が首につけているのは何だと思います? こちらは低周波マッサージ機の「ネックリフレ」。同じくパナソニックが3月に発売した新製品です。
まるでヘッドホンのようなオシャレなデザインで、店頭想定価格は7千円。同社担当者によると「ロングの髪の女性なら付けていることさえ気づかないコンパクトさ」ながら、首のコリをほぐす機能はかなり強力だそうです。確かにこれだったら、オフィスで付けていても、一瞬「マッサージ中」とは気がつかないかもしれませんね(笑)。
また、最近は携帯用の「ヘアアイロン」を持ち歩く女性も増えているようですが、東芝ホームプライアンスからも「フェイス・アンド・ボディケアシリーズ」として、まつ毛カーラー、ネイルケア、うぶ毛そりの3製品が電池式で発売され、美容関連の家電製品が、どんどん"お外"へと進出していく流れは、当分止まりそうもありません。
それにしても、「使う場所」の想定を変えただけで、商品の"あり方"はガラッと変わるものです。これは家電に限ったことではありませんが、家の中で使うのが当たり前とされていた家電製品も、いざ"お外"に連れていくとなると、外観のおしゃれさや軽さ、コンパクトさを求められるわけです。その上、今どきの消費者たちは、ハンパな機能では満足しない・・・開発にはそれなりの苦労が伴うことでしょう。
しかし、電動歯ブラシにしても、家庭で使うタイプのものは、価格も1万円以上するので、これまで興味はあってもなかなか手が出なかった人たちも多いと思いますが、この「ポケットドルツ」のように、手軽な価格でしかもオシャレなものなら、「ちょっと使ってみようかな」という感覚で買ってみるんじゃないでしょうか。
しかも、職場のトイレででも使ってくれれば、そこから必ず「クチコミ」が起こります!(^^)! 自社商品に「クチコミ」を期待するなら、「お外へ連れてってもらう作戦」が一番かもしれませんね。それはともかく、自社商品が意外な場所で使われるシーンを想像することは、"経営脳"のいいトレーニングになりそうです。ぜひ、試してみてください(@^^)/~~~