ブログ「石原明の経営のヒント」

海外から留学生急増!? 「東京すしアカデミー」の着眼点

近年、海外で日本食がブームになっていることはご存じだと思いますが、なかでも「SUSHI」は根強い人気をみせていて、海外のショッピングセンターなどでは、「回転寿司」もめずらしい光景じゃなくなってきています。

そんななか、東京西新宿にある「東京すしアカデミー」には、海外から多数の"寿司留学生"が押し寄せているようです(@_@;) これまで、日本の寿司職人が独立して海外に出店したり、大手チェーンから指導のために日本人が出向するという構図はあっても、「修行のために日本に呼ぶ」という発想はなかったように思います。


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「東京すしアカデミー」は、2002年に設立された、日本で唯一の寿司職人養成スクールです。通常、寿司の修行には最低でも5年以上かかると言われていますが、同校では独自のカリキュラムを開発し、短期間で効率的に育てるんだそうです。寿司職人はあくまで「修行」の世界ですから、「学校で教える」とは、斬新なアイディアですよね(*^_^*)

同校には1年制の「寿司シェフコース」もありますが、外国人に人気なのは観光ビザで通える短期集中講座「江戸前寿司ディプロマコース」で、昨年からは英語で授業を行うクラスもスタートさせたのだとか。期間は8週間で、費用は約85万円ほど。和包丁の研ぎ方、魚のさばき方、にぎりや巻き寿司の実習、コハダや穴子の仕込みなどはもちろん、天ぷらやとんかつの揚げ方までがマスターできるようです!(^^)!

2ヶ月間で85万円に加え、旅費や滞在費もかかるわけですから、結構な先行投資になりますが、ヨーロッパでは寿司職人の給料が高く、東京の職人の倍くらいはもらえるんだそうです。とりわけ「日本で修行してきた」となれば、確実なキャリアアップが見込めるのでしょう。そう考えると賢い選択かもしれません。

少子化が進み、日本の学校経営には暗雲が立ちこめていますが、こんなふうに、短期のコースなども設け、海外からの留学生を広く受け入れるという発想を持てば、今後の展開も変わってくるんじゃないでしょうか(*^^)v

ヨーロッパでは、「他国をマーケットにする」という発想がふつうにありますが、これまでの日本では、なかなかそういう感覚を持てませんでしたよね。しかし、世界を"フラット"に見ることができれば、マーケットはまだまだ枯渇しないはず。この事例は、「日本文化をどうやってお金に換えるか」のよい参考になると思います。

そういえば、以前、私の主宰する「高収益トップ3%倶楽部」の東京勉強会で講演していただいた、天才プロデューサー佐藤典雅さんは、「『東京ガールズコレクション』の成功は、『東京』と名付けたことに起因する」とおっしゃってましたが、奇しくも「東京すしアカデミー」です。このあたりにも、成功の秘訣があるのかもしれません。ぜひ"発想の刺激"にしてください(@^^)/~~~

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