ブログ「石原明の経営のヒント」

言葉がマーケットをつくる!? 「断捨離」ブームに思う

いよいよ暮れも押し詰まってきました。オフィスやご家庭で「大掃除真っ只中」という方も多いと思いますが、最近『断捨離(だんしゃり)』がブームになっているのをご存じでしょうか?

断捨離とは、クラター(ガラクタ)コンサルタントのやましたひでこ氏が提唱している、不要なものを「断」ち、使わないモノを「捨」て、モノへの執着から「離」れることで、人生を快適に過ごす行動術なのですが、彼女がヨガ道場で学んだ「断行」「捨行」「離行」という行法哲学を日常に落とし込んだメソッドなんです。

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なんでも、10年以上前から「断捨離セミナー」を開催していたそうですが、このセミナーに参加したマガジンハウスの方の目に留まり、2009年に出版された『新・片付け術 断捨離』がブームの火付け役となりました。初版は8000部でしたが、テレビや雑誌などで紹介される度に版を重ね、あれよあれよと言う間に26刷、17万部を突破!関連書籍3冊の累計は、40万部に届く勢いだそうです(@_@;)

そしていつのまにか、この「断捨離メソッド」を実行する人は『ダンシャリアン』を呼ばれるようになりました。この「断捨離」は、単なる整理術とは違い、「いつか使うかもしれない」と思って取っておくといった"心のありよう"にまで触れているわけですが、このブームを見るにつけ、「言葉がマーケットを牽引しているなぁ~」と、しみじみ感じてしまいます。

また、ちょっと意地悪な見方をすれば、英語の本やダイエット本が永遠に売れ続けるように、本を読んだくらいじゃ解決しない課題をテーマにした分野には、確固としたマーケットが存在するのです。「捨てられない」「片付かない」というテーマも、そんな普遍的なテーマのひとつですね。

それはともかく、この事例をヒントに、自社のお客さんやこれからお客さんになってくれそうな人はどんな傾向にあるかを考え、そこから名前を付けてみる・・・なんて発想をすると、"マーケティング脳"を鍛えるいい訓練になるかもしれません。ぜひ、大掃除をしながらでも、アレコレ考えてみてください(@^^)/~~~

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