ブログ「石原明の経営のヒント」

道楽から投資へ!? 「古書」に家賃を稼いでもらおうという発想

近ごろ「断・捨・離」とか、「モノからコトへ」などと言って、ものを「捨てる」ムードが主流になっているようです。その標的になりやすいのが「本」ですが、私も本が大好きなので、オフィスにも自宅にも、大量の書籍を持っています(*^_^*) いくら「電子化」の時代になっても、やはり捨て難いのが本ですよね。

そんな中、ある事例を知って思わず笑ってしまいました。古書収集家として知られる仏文学者の鹿島茂・明治大学教授は、東京・西麻布のマンションの一室を書庫用に借りて、そこを写真スタジオ兼貸しギャラリーにしてしまったというのです(@_@;)


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上の画像をクリックしていただくと「NOEMA images STUDIO」のページが開きますので、まずはその雰囲気を味わってみてください。スタジオとして利用する場合は、1時間15,000円だそうですが、「いわば古書の独立法人化です。古書自身に家賃を稼いでもらおうと思った」という教授のアイデアは秀逸ですよね。

『子供より古書が大事と思いたい』(青土社)、『それでも古書を買いました』(白水社)というこれまでの著書のタイトルからもわかるとおり、教授の古書熱は筋金入りです。収集家歴は30年以上で、蔵書数は和洋合わせて約5万冊。「東京郊外のマンションが1棟丸ごと買えるくらい」は、書籍購入につぎ込んできたそうですよ(笑)。

古書に限らず、「コレクター」と呼ばれる人はたくさんいます。そんなコレクターたちは、少なからず家族や周囲の人からちょっとした"迫害"を受けていると思いますが(ーー;)、どうせ好きなら、その道を極めるところまで行かないとダメですよね。この教授のように「ただの道楽(?)から投資へ」パラダイムシフトするくらいの大胆さが必要かもしれません。

私は、これからの世の中を動かすのは「好きを極めた人」じゃないかと思っています。人間には数々の能力が備わっていますが、才能はどうやったら引き出せるのかを考えたとき、せめて好きを飛び越えた"大好き"の領域に入ってないと無理だと思うのです。

鹿島教授いわく「古書のために高い家賃を払い続けるのかと絶望的になったとき、天啓のように貸しギャラリーのアイデアがひらめいた」そうです。好きを極めたとき、こんなふうにアイデアが降ってくるのかもしれませんね。・・・こんな事例、いい刺激になりませんか(@^^)/~~~

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