ブログ「石原明の経営のヒント」

カップ麺・ヒットの裏側

突然ですが、渋谷の駅ナカに日清のカップうどん「どん兵衛」が食べられる店があるのをご存じでしょうか? その名も『どん兵衛渋谷駅ナカ店』。JR山手線外回りホーム(新宿方面行き・恵比寿寄り)に位置するその店は、関東では発売されていない「ご当地もの」も含め、その場でお湯を入れて200円で販売しているそうです(*^_^*)


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ここはプロモーションの一環として、「どん兵衛」のCMに登場するお店をモチーフにしてつくったアンテナショップなのですが、昨年(2010年)11月にオープンし、当初"半年間限定"の予定だったところ、あまりの好評ぶりに、現在も継続して営業しているそうです。

以前、私のブログでも「インスタントラーメンさくら」というお店を紹介したことがありますが、プロの調理人がいらない、在庫が腐らないことに加え、メーカーがやるなら外部からの仕入れもいらないわけですから、究極の飲食店かもしれませんね(笑)。

また、日清食品では若手営業部員が中心となって『DKU47』という、どっかで聞いたような名前のPRユニットもつくっているようです。ちなみに、「どん兵衛のD」「きつねのK」「うどんのU」「47都道府県の47」の略だそうですよ。

同社が全国で7台展開しているキッチンカー(試食専用車)による「どん兵衛試食キャラバン」のサポートや店内イベントなどを担当しているみたいですが、1976年生まれのロングセラー商品「どん兵衛」の時代を超えて受け継がれていくブランドの裏側では、こんな"今ドキ"のしかけが機能しているのは、とってもおもしろいですよね(*^^)v

一方、「カップ焼きそば」界には、期待の新星『JANJAN(ジャンシャン)』が登場しています。こちらは、エースコックの商品ですが、日清焼きそばUFO、ペヤング ソース焼きそば、まるちゃん昔ながらの焼きそばなど、ズラリと並ぶ競合を抑えて快進撃を続ける理由は、いったい何だと思いますか?


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勝因は、「味」より『カタチ』だったのです(*^^)v 同社は、10~20代の「カップ焼きそば離れ」が開発のきっかけだったと言いますが、アメリカ映画に出てくるような「ランチボックス」タイプの縦型容器にしたところ、「オフィスの机で食べてもカッコ悪くない」と、ガセン売れ始めたというのです。もちろん、女性たちも同様に手を伸ばし始めました。

こんなふうに「売れない理由」は、意外なところにあるものです。人はどうしても、何年も同じ業界にいると、思考が固定化してしまいますから、これまでの思い込みだけで仕事をしてしまいます(ーー;) 経営者たるもの、ユーザーの本音を引き出すリサーチ力を持ちたいものですね。センスのいいプロモーションと本気のリサーチ・・・ぜひ、参考にしてください(@^^)/~~~

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