不二家のペコちゃん×バンダイ!? 既存マーケットに向けた商品開発とは
2011.08.11 08:53 written by ishihara カテゴリ:おもしろ企業・商品|発想転換のツボ
突然ですが、コレ、何だと思います?
「何って先生、ミルキーの包み紙でしょ」
・・・多くの方がそう答えると思いますが・・・正解は、なんと!『あぶらとり紙』なんです(*^^)v
『ミルキーあぶらとり紙』は不二家のペコちゃんをモチーフにしたコラボ商品で、発売元は玩具のバンダイ。全国のドラッグストアやスーパーマーケットなどで発売中で、50枚入りで315円だそうです。
今さら私が説明するまでもないでしょうが、「ミルキー」は不二家から発売されている練乳入りのキャンディ。発売開始は1951年だそうですから、今年で60周年を迎えるロングセラー商品です。ということは、あのペコちゃんも還暦!!?・・・いえいえ、ペコちゃんは「永遠の6歳」だそうですが(*^_^*)
それはともかく、60年の歴史がありますから、ミルキーのファンもペコちゃんのファンも思った以上に多いわけで、そればかりか子どもの頃にミルキーを食べていた人たちも、今はお父さん・お母さん(ひょっとしたら、おじいちゃん・おばあちゃん?)になっていたりしますから、この『あぶらとり紙』を見たときに、思わず反応してしまうことでしょう。
こんなふうに、しっかり確立されているマーケットに向けて商品を開発したバンダイは、つくづく賢いと思います!(^^)! 新商品開発などというと、多くの会社は「今までになかったモノ」を必死に作ろうとしますが、全く新しいモノを売るためには、まずマーケットにその商品自体を認知させるプロセスが必要になりますから、そのための費用も時間も、ものすごくかかるわけです。
既存マーケットのある商品と上手にコラボすれば、そのプロセスをショートカットし、いきなり売れるわけですよね。とりわけ、『あぶらとり紙』のような成熟したマーケットでは、たとえ「従来品より2倍の脂を吸着します!」などと、いくら声高に"スペック"を語っても、そうそう売れるものではありません。
しかし「まるでミルキーみたいなあぶらとり紙」であれば話は別です。ちょっとしたジョークで友達に見せびらかしたり、プチギフトにしたり・・・といった需要も簡単に起こせるでしょう。同じ商品でも、角度を変えて考えると、こんな発想も出てくるわけです。この事例を参考に、「もし、自社商品と◎◎がコラボしたら・・・」と、楽しみながらあれこれ考えてみてください(@^^)/~~~