ふしぎなキリスト教
2012.12.27 12:23 written by ishihara カテゴリ:おすすめ本の紹介
今年最後の"おすすめ本"には、ちょっと異色の1冊を選んでみました(*^^)v 私のブログを読んでるくらいですから(笑)、たぶんみなさん年間にかなりの本を読まれると思いますが、この本をすでに読んだ方というは少ないかもしれませんね。
じつはこの本、「新書大賞2012」の受賞作で、2011年に刊行された1500点以上の新書を対象に、全国有力書店の新書に造詣の深い書店員、各社新書の編集長ら67人が投票した結果、大賞に選ばれた本なのです。すでに30万部近く売れているようですから、この機会に読んでみてはいかがでしょうか?
なぜ私がこの本をおすすめしているかと言うと、グローバル化した社会では、価値観の多様性を理解しておく必要があるからです。今後ますます様々な国とのビジネスや交渉事が増えていくと思いますが、その国の社会構造は哲学を背景につくられていて、その哲学の背景には「宗教観」が存在していることを知っておくべきでしょう。
日本人は「宗教」と聞くと違和感を持ってしまいがちですが、世界では無宗教であることのほうが信じられないのです。宗教を持たない人間は、感情だけで生きている動物みたいなヤツ、という評価をされたりもします(ー_ー)!!
しかし、日本人に無宗教者が多いからと言って、信仰心がないわけではありません。日本人にとってのカミは「上」。つまりご先祖様を敬う気持ち、もしくは山や海、木々や草花などの自然界、さらにその土地土地にもそれぞれの神様が存在すると、ふつうに理解している人が多いと思います。
その日本に、戦後になって「GOD」が入ってきた・・・GODとは天地創造主であり、唯一無二の「神」のことです。ですから、GODと人間の関係(契約)は、戒律なども含め、非常に厳しいものでもあります。
西洋文化(近代文明)の根底にはどういう宗教観が流れているのか、一神教と多神教の違いなども含めて、きちんと理解している人とそうでない人では、世界に出ていった時に、大きな差が生まれてしまうのです(>_<)
幸いこの本では、日本を代表する社会学者である橋爪大三郎氏と大澤真幸氏が、キリスト教を全く知らない人にもわかるように説明してくれていて、とくに質問者役の大澤氏が、日本人が抱きやすい疑問点をズバッと聞いてくれているので、おもしろく読み進められるはずです。
今年もあと僅かとなりましたが、年末年始の忙しい時間の合間にも、ぜひ自分の未来のために「時間の投資」を続けてください。とりわけ、読書時間の確保は重要です。もしかしたらこの本が、来年からのあなたのグローバルな活躍を、そっと後押ししてくれるかもしれませんよ(@^^)/~~~