ブログ「石原明の経営のヒント」

「浜松ワインセラー」・・・それは開通しなかったトンネルだった!?

私の実家にもほど近い浜松に、ちょっとおもしろい場所があることを知りました。その名も「浜松ワインセラー」・・・静岡県浜松市の山間部にある"開通しなかったトンネル"を天然のワインセラーにしちゃったらしいのです(@_@;)

天竜浜名湖鉄道の「天竜二俣駅」から車で約10分も走ると、天竜川のダム沿いの国道から、こんな入口が見えてくるそうです。


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その分厚い木の扉をくぐって中へ進むと、そこには全長1170メートルもあるトンネルが広がっているのです。現在はその中の200メートルほどを使用し、約250名分の木箱を並べてワインを預かっているといいますから、まだまだ余力たっぷりですね(笑)。


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運営するのは地域産業観光研究会という団体ですが、工事が中止になったまま30年間も放置されっぱなしだった出口がないトンネルの活用策を考えているうちに、「ワインセラーしかない!」とのひらめきを得て、5年ほど前(2009年10月)にオープンしたとのこと。

ここは分厚い地表に守られ、トンネル内の気温は常に15~16℃、湿度は70~80%に保たれており、もちろん陽も射さないので、ワインの天敵である紫外線とも無縁。また、電気も使わないので、細かい電気振動も起こらず、その上電気代もかかりません。

その恩恵を存分に受け、年間保管料は、ワインが約100本入る木箱1箱で、たった12,900円(保険料込みの金額です)! 都心のセラーに預けたら、5~10倍はかかるようですから、顧客の6割は県外から来るというのもうなずけますよね。週末には、入口付近でワインの販売なども行なってるみたいです。

それにしても、全く使われていなかったトンネルの活用法としては秀逸ですよね(*^^)vあとは「ワイン祭り」みたいなリアルイベントを企画し、それと絡めて集客していけば、顧客はまだまだ増えるのではないでしょうか。

最近私も「過疎化が進む地域をどう救えばいいでしょう?」などと相談されることもありますが、視点を変えて俯瞰してみると、どこの地域にもまだまだ"眠る資産"があるかもしれませんね。この事例を参考に、発想を拡げてみてください(@^^)/~~~

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