銀座で落書き!? ぺんてるが仕掛けた『RAKUGAKI Cafe&Bar』が大人気
2014.06.19 13:41 written by ishihara カテゴリ:おもしろ企業・商品|発想転換のツボ
今、銀座でちょっと話題になっているスポットをご存じでしょうか?
ごらんのとおり、そこは店内のいたるところに「落書きOK!」というユニークなお店なんですが、その名も『GINZA RAKUGAKI Cafe&Bar』・・・仕掛人は、なんと!大手文具メーカーのぺんてる株式会社なんです。
落書きといえば、うちの会社からほど近い小学館ビルが立て替え工事に入る前に「ラクガキ大会」を行ったのはあまりにも有名ですが、藤子不二雄(A)先生をはじめ108名の漫画家さんが参加したほか、一般公開日には8000名を超える人々が押し掛け、公開を終えてからも、なんとか工事用フェンスの間から落書きを覗こうと、連日カメラを持った黒山の人だかりができていたのを思い出しました(*^_^*)
普段「やっちゃいけません!」といわれることを堂々とできる・・・じつは、これほど楽しいことはないんです(笑)。こうした人間心理に目を付けたぺんてるは、相当賢い会社だなと思いますが、考えてみれば、同社は昭和35年に世界で初めて「ノックシャープペンシル」を開発した会社。
これまで鉛筆しか入っていなかった子どもたちの筆箱に「シャーペン」という新たな息吹を吹き込んだぺんてるの社訓の中には、「ひとつの小さなアイデアが、日々の生活に楽しさや快適さを与え、 世界中の人たちの利便性を向上させます。【アイデアを尊ぶ研究的態度】を持って、研鑽を重ねます」という一文があります。
この『RAKUGAKI Cafe&Bar』は、まさに「アイデアを尊び、頭を使うとこうなります!」というお手本のような事例ですから、訪れてみると、「最小の投資で最大の効果を得る」とはこういうことかと、肌で感じることができると思います。
同店は2014年6月2日(月)~7月27日(日)の期間限定企画だと聞いたので、当初、取り壊しの決まっている古いビルでも借りて営業するのかと思っていたところ、銀座5丁目の新築ビルの7階でのオープンと聞いてちょっとびっくりしたのですが、なんでもテナントの誘致に苦戦しているビルのようでして(笑)、今でも空きフロアがチラホラ・・・詳しい事情は知りませんが、好条件での賃貸契約が可能だったんじゃないかと推察します。
期間限定といえども、飲食のメニューもこれまた凝っていて、色づけされた氷を使って、まるで絵の具を溶いたような色合いを出している「ぺんてるソニック」をはじめ、絵の具のパレットを模した7色のソースがついてくる「フレンチフライポテト パレット7STYLE」など、ぺんてるらしさを思いっきり表現しているあたりはさすがです。
また、「フェイスペインティングイベント」を開催したり、「サッカー系ラクガキARアプリ」を提供したりと、ワールドカップを意識したあたりにもセンスを感じますが、ほぼ連日予約で埋まっているようなので、どうしても行きたい人は、今すぐ予約を入れておくのが賢明かもしれません。
ちなみに、店内ではぺんてるの様々なタイプのペンが使いたい放題! これまで使ったことないタイプのペンを、何の遠慮もせずに思いっきり試せる場になっている点も見逃せません。売れない売れないと嘆くばかりでなく、「自社製品を楽しく使う場を提供する」・・・これぞメーカーの使命じゃないでしょうか(*^^)v
・・・ただ、うっかりお子さんを連れていくと、自宅が「楽しいお試しの場」になってしまうことは目に見えているので、ご用心あれ(@^^)/~~~