ブログ「石原明の経営のヒント」

逆境経営―山奥の地酒「獺祭」を世界に届ける逆転発想法

唐突ですが・・・「獺祭」・・・この漢字、読めますか?

この2文字がすんなり読めるかどうかで、あなたがイケてるビジネスパーソンかどうか、ある程度の察しがつきますが(笑)、「獺祭(だっさい)」の「獺」の訓読みが「かわうそ」であることまで知っていたら、かなりのツウかもしれません(#^^#)

今回ご紹介するのは、いろいろな意味で日本酒のマーケットを大きく変えた「獺祭」の蔵元である旭酒造株式会社 代表取締役社長 桜井博志氏のご著書で、11月27日にリリースする有料版ポッドキャスト『石原明の経営のヒント プレミアム』の「今月の一冊」のコーナーでもご紹介させていただいたんです♪


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先代であったお父様の急逝を受けて、蔵を継ぐことになった櫻井社長ですが、日本酒の新しいマーケットを創造したという意味においては、日本広しと言えども、この「獺祭」の右に出るお酒はないんじゃないかと思います。

同社は山口県の岩国市にあるのですが、「地酒」という言葉どおり、そもそも地方の酒蔵で醸されるお酒は、地元消費を中心に据えていたものです。ところがこの「獺祭」の中心マーケットはズバリ大都市! 東京のみならず、ニューヨークやパリなど、食通が通う飲食店を中心に、みるみるうちに販路を拡大していきました。

この「獺祭」は、ほぼ全量を「純米大吟醸」にするという、他の酒蔵ではありえない戦略を取ることで、これまで日本酒を飲むことのなかった女性たちに「なにコレ!おいしい!!」と言わせ、「このお酒を知らなきゃモグリよ」といったムードで、日本酒マーケットをみごとなまでに変えていったのです。

ご存じのとおり、国内の日本酒市場は縮小の一途をたどっているわけですが、櫻井社長のように、常に「新しいマーケット」に目が向いている経営者にとっては少しも問題ないわけで、女性マーケットしかり、海外マーケットしかり、これまで日本酒を飲まなかった層に買ってもらえる酒としての「獺祭」の軌跡がギュッと詰まった本書は、悩める経営者にぜひ読んでもらいたい一冊です。

じつは櫻井社長を、12月5日(土)に行うポッドキャストの公開収録【ウィンタースペシャルin渋谷】の特別ゲストにお招きしていて、もうすぐお目にかかれることを、私も心から楽しみにしているところです。番組ができたらまたお知らせしますので、ぜひチェックしてくださいね(@^^)/~~~

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